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自民党の女性議員の差別発言に触れて、思わず書いてしまった『この国の病理。LGBT差別議員』という記事。
このブログに来られている方は社会問題に関心がないだろうから無視されると思っていたけど、案外読んでくださった方が多いようです。感謝。

でも政治問題だったから、私はつい、手続き的な障壁など現実的な話ばかり書いてしまいました。
職業柄、現場の苦労を目にしてきたせいもあります。
あたかもLGBTの方々に対する、精神的差別をないがしろにしているように感じられたら申し訳ありません。

私が、LGBT差別に胸を痛めていないわけがないのです。
今ほとんど当事者のようなものなので。
過去世でもあのような被害(永遠1)に遭ってきたのだから、魂の傷がうずかないはずがない。
性的な行いを強制されることや、性的な話で侮辱を受けることは最大級の暴力だと私は思います。
そのような魂を踏みにじる中傷や嘲笑、社会的差別が許されるべきではありません。
性的マイノリティの方々を嘲笑して傷付けている人々は、「人を苦しめる」ことがどれだけの罪なのか知るべきだと思います。

しかし、ただ心情的で同情的な話ばかりしていても、反対派の反発を強めるだけで逆効果。
「マイノリティを差別したい、傷付けたい、苦しめたい」
という欲求もまた、猿以下の人々が持つ本能ではあります。
嘆いても責めても、その人たちの悪しき本能が消えるわけではありません。
その人たちをどうにか説得し、無理解を解消しようと思ったところでとうてい不可能です。
他人が苦しんでいるのを眺めて喜んでいる彼らはサイコパスなのかもしれません。別の生物だと思って諦めるしかない。

そんな他人がどうのということより、まずは自分の現実生活が大事だと思います。
早急に解決しなければならないのは、同性婚が認められないことでの法的不利益、社会的障壁ではないでしょうか。

愛する人が危篤となって入院したとき傍に付き添うことができないのは、何より辛いですね。
人生においてそれよりも辛いことはちょっと想像がつかないです。
もっと現実的な問題は、愛する人の緊急手術が必要な際に同意書へサインできない可能性があることです。たとえ長年同居していても、家族ではない者が手術同意書へサインすることを拒否する病院が多くあります。すると、すぐに手術しなければ命に関わるという状況の時に、身内探しが間に合わないということが起こり得ます。
ちなみにこれは異性愛でも同じです。婚姻届を出していない事実婚夫婦は配偶者の危篤時に立ち会ったり、同意書へサインすることを病院に断られる場合があります。
(実は法的に言えば、同意書へのサインや立ち合い等は家族でなくても構わないのですが、病院側は確実な保証が欲しいので「法的家族でなければダメ」と拒否するケースが多いのです)

このような社会的不都合は、現行の法律でも養子縁組すれば解決します。
残念ながら税法上の優遇(配偶者控除)を受けることは無理ですが、もし病院での不都合や契約上の不利益だけを考えるなら、同性パートナーとの養子縁組も一つの手ではあります。

ただ、LGBTの方々は「婚姻関係を認められたい」という願いがありますよね……。
そのためには憲法改正の必要があるため非常にハードルが高く、杉田議員のような差別主義議員たちの反発も激しいですから、あまり見込みはないのですが。
差別主義者は差別するためなら憲法を死守する。外国のパシリとなるためにならあっさり憲法を無視するくせに。そのうえ、違憲行為を指摘する国民を「金科玉条を死守するバカどもw」「憲法なんか無視するためにあるんだ」と言っているくせに。人権を踏みにじるためなら何がなんでも「金科玉条を死守」する側に回る、一貫性のない差別主義者たち)
海外、特にアメリカから「人権侵害だ! 法改正しろ」という圧力をかけられたら、信念のない日本人のことだからあっさり法改正する可能性もあります。

日本の法律では、「養親と養子は、縁組を解消した後も婚姻が認められない」ということになっています。
このため憲法改正が叶い、同性同士の婚姻も認められたときに、既に養子縁組していた同性カップルは婚姻できなくなってしまうことになります。

今すぐの不都合解消か。
それとも、将来の憲法改正に望みをかけて待つか。
悩むところではあります。
……そもそも、賭け事のような選択で悩まなければならない状況というものが差別であり、先進国として間違っていると私は思うのですが。

日本社会の本質が、弱者に対して冷たく差別を行うのが好き、という虐め社会であることが最大の問題です。
貧困家庭出身者に対する差別も同様の本質から発しています。
人権意識の高い国の人々からは、日本人はきっと「血の差別が大好きな卑しい猿」と見られていることでしょう。
ほんとうに恥ずかしい国民性だと思います。
差別好きの本能では、あの人権侵害大国・現代中国にも劣らない。
「東洋人は皆同じ」と思われていそうで、悲しいです。


【追加情報】

●任意後見契約書について

「任意後見契約書」を作っておくことも同性カップルの方に有益な法的手段です。
渋谷区パートナーシップ条例でこの言葉を知って、同性カップルは必ず作成しなければならないと思っている方もいるかもしれません。「同性カップルだけが何故こんな負担を負わなければならないのか。ヒドイ」と思われるかもしれませんが、渋谷区在住でパートナーシップ証明書が必要でないなら、強制されるものではないのでご安心を。ただ、同性カップルにとって有益だからお奨めします。
※この後見契約の場合、作成したからと言って後で結婚できなくなるなどのデメリットはありません。強いてデメリットを言えば、お別れした場合に後見契約の解除を忘れてしまいがちなことでしょうか。

「任意後見契約」とは、わかりやすく言えば、お互いに年を取ってから相手を見守るための契約です。たとえば認知症になった場合などに効力を発揮します。
日本の法律上、人が認知症などになって意思表示が困難となった場合、財産管理や契約は後見人が代わりに行います。契約行為をするために後見人は必ず付けなければならないものなのですが、「任意後見契約書」を作っていなかった場合、家庭裁判所が選任する後見人は弁護士など赤の他人となる場合があります。
最近は配偶者や親族ではなくプロの弁護士などが選ばれやすい傾向があります。同性カップルや事実婚の場合はなおさら、パートナーが後見人に選ばれる可能性が低くなると思います。

年を取って何もわからなくなった時はパートナーに財産管理などをお願いしたい、と思っているなら「任意後見契約書」を作成しておくことをお奨めします。
予め「任意後見契約書」を作成しておけば、赤の他人の弁護士などではなくパートナーが後見人になるよう定めておくことができます。それから、管理してほしい財産などの内容を自分自身で決めることもできます。

この後見契約書は公証役場で作成します。
手数料がかかるので、「同性カップルには絶対必要」と強要するわけではありません。しかし作っておくほうが有利であると言えます。
(ちなみに任意後見契約書を作成しておいたほうが良いのは、異性夫婦でも同様です。これからの時代は特に必要となるでしょう)
なお、万が一「離婚」に相当するお別れをしなければならなくなった時は、任意後見契約の解除も忘れずに。解除も公証役場へ行く必要があります。

●遺言書を作成すること

同性カップルの方が養子縁組をしない場合、遺言書を作成することは必要です。
絶対に遺言書を作成しておくべきだ、とも言えます。
遺言書がなければ、自分の死後にパートナーの方が家に住み続けることができなくなるかもしれません。家計を一つにしていた場合は銀行口座から預金引き出しもできなくなってしまいますので、パートナーが一文無しで家を追い出されるという悲惨な結果となりかねません。
遺言書も公証役場で作成することが望ましいです。
お金がなく、急を要する場合は自筆でもけっこうです。自筆の遺言書は無効となる可能性もあり難しいのですが、全く遺言書がないより遥かにましです。遺言書があるのと無いのとでは、天国と地獄です。

ぜひ公証役場へご相談ください。
 ⇒公証役場 全国一覧

●通称「渋谷区パートナーシップ条例」とは何か

おまけの解説。

パートナーシップ条例は、正式には『渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』といいます。
これは同性カップルの結婚を認める法律ではなく、あくまでも差別をなくし多様な価値観を認めるよう呼びかける自治体条例です。
渋谷区が「パートナーシップ証明書」という書類を発行し、これをもって事実婚のカップルであることを証明します。たとえばこの証明書を見せられた病院は、入院時に家族としての扱いをするように求められます。ただし病院などが拒否したとしても罰則はなく、法的拘束力はありません。
むしろこの証明書を発行するための「任意後見契約書」や「合意契約公正証書」のほうが大事です。これらの公正証書には現実の法的効力があります。公正証書よって、お互いに扶養義務のような責任(契約上の義務)が発生しますので、病院などの事業者も安心して同意書にサインいただくことができるでしょう。
渋谷区の狙いとしては証明書一枚で、公正証書を交わした二人だよと示すことです。自治体が証明してくれるわけなので、事業者のほうも安心できます。
(そもそも病院などが何故、事実婚カップルを家族として扱わないかと言うと、いざトラブルが起きた時に「赤の他人です、私はそんな人を知りません」と言われ医療費を払ってもらえなくなったり同意書サインを否定される可能性があるからです。公正証書があれば、扶養義務に似た拘束力が発生しますので事業者としても安心しやすいのです)

渋谷区のように証明書を作ることはできませんが、公正証書を交わすことは有効です。
これらの公正証書はどこの自治体に住んでいても作成可能。
こちら渋谷区の手引きを参考に、公証役場へ相談に行かれてください。
 ⇒渋谷区パートナーシップ証明書 公正証書の作成手引き(PDF)




余談。杉田議員の過去の発言「同性愛はコミンテルンの陰謀」より
旧ソ連崩壊後、弱体化したと思われていたコミンテルンは息を吹き返しつつあります。その活動の温床になっているのが日本であり、彼らの一番のターゲットが日本なのです。これまでも、夫婦別姓、ジェンダーフリー、LGBT支援などの考えを広め、日本の一番コアな部分である『家族』を崩壊させようと仕掛けてきました
『杉田水脈のなでしこリポート』/産経新聞
あり得ない。
こういう嘘を書くから、本当に真実である「コミンテルンとの闘い」までもが嘘っぽくなり、劣勢になってしまうのだよ。
ネトウヨ思想のコピペを発言するのではなく、もっと本当の危機を見据えて真っ当な戦い方をして欲しい。

前回の追記で書いた通り、夫婦別姓や同性愛が『家族』を崩壊させるというのは完全なる妄想。
(異性愛者が同性愛者に変わることは強制しても無理だし、本来の同性愛者は人口比率で圧倒少数派なので家族崩壊することは有り得ない)
夫婦別姓反対についてはさらに不可解。別姓にしただけで家族崩壊するくらいなら、そんなもの家族とは言えない。/それどころか逆に夫婦別姓を禁じることで日本古来の苗字を消滅させている現実がある(私は消滅の危機に瀕する当事者の家系である)。夫婦同姓の徹底こそ、日本の家系を消滅させ、伝統を崩壊させたいと目論む外国の陰謀

(以下、リンクしづらくなるでしょうからカットします)
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吉野 圭-Yoshino Kei
Posted by吉野 圭-Yoshino Kei
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