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占星術の話題。先日から書こうと思っていた雑談です。
8/28読みやすさのため若干改稿

〔目次〕
思ったより、中国では西洋占星術が浸透していた
ちょうどバブル時代の日本に似ている
星座の拡大解釈をしていると、やがて星座が使えなくなる
これから占星術を学ぶ中国の方へ望むこと

※この記事では占星術用語で「サイン」と書くべきところ、一般向けに分かりやすく「星座」としています

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■思ったより、中国では西洋占星術が浸透していた


先日、中国の占星術事情に詳しい方から色々とお話を伺っていました。
中国では今とても西洋占星術が流行っているということと、「12星座の解釈に関しては日本より中国のほうが詳しい」ということを知り驚いています。

私は今年の始め、『三国志キャラの星座を考えてみた』で書いた通り、あの中国で西洋占星術が語られるようになったことを知って驚いたばかり。
まさか現代中国政府のもとで、西洋占星術が語られる時代が来るとは思いもよりませんでした。

これは決してヘイトではないから、中国の方は気分を害さないで欲しいです。
私には中国民族への差別心は一切ありません、当たり前ですが。
(度々書いている批判は独裁政権に対するもの。一般の方々への民族差別意識など、私にあるわけがない。ただ現代中国人にはもう少しマナーを覚えて欲しいな……とは願っていますが)

そもそも共産主義は「占い」など禁止するはず。昔より開放的になったとは言え中国は未だに共産独裁ですから、規制されないのかなと心配になりました。
仮に占いが解禁になっていたとしても、西洋占星術が流行るとは驚きです。歴史ある五行系の推命のほうがすぐに復活しやすいのでは? と思っていました。
ああでも、よく考えれば五行系の団体は、反革命の旗手となっているのでむしろ目をつけられやすいのかな? 西洋占星術のほうが無難で語りやすかったのだろうか?
うーん。分からない。
未だ現代中国は未知なことが多く、人々が実際どのような考えで暮らしているのか、一般日本人の私には分かりません。すみません。

とにかく占星術に関しては、現状
「中国で12星座占いは、日本で言うところの血液型占い並みに皆が知っていて、日常会話で普通に語られる」
とのことで、驚いてしまいます。


■ちょうどバブル時代の日本に似ている

お話を伺った限りでは、中国の占星術事情はちょうど1980年代の日本のような感じだなという印象を持ちました。

若い人は意外に思われるでしょうが、昔は日本でもわりと12星座が日常会話で出されたのです。主に男女の会話で。
「君、何座?」
「乙女座」
「へえ~、じゃあ、乙女チックなんだね! 僕は獅子座で男っぽいから、乙女チックな君とは相性がいいんだ」
という低次元な会話ですが。
それこそバブル。笑

日本では最近、西洋占星術の12星座は日常会話で出されなくなってきましたね。
テレビの朝のニュースで「今日ラッキーな星座は?」などという情報が流されるくらい。それすら最近は減って、「~月生まれ」に変わってきている。

おそらく日本人の西洋占星術の知識が次第にマニアックになってきて、「太陽星座で性格を占うことは不可能」という批判がネット上で増え(私もその中に含まれていますが)、プロの人たちも太陽星座で占いづらくなってきたのだと思います。
とは言えもちろん未だにプロの人たちは「太陽=全人格」と考える派が圧倒多数ですが、太陽だけで占うのはもはや「ダサい・古くさい」印象があるのか、雑誌でも太陽星座占いの特集は減っています。
そのため最近では自分の太陽星座が何であるのか、知らない人が増えたのではないでしょうか?

いっぽうで、新たに西洋占星術が入り込んだ中国では、今ちょうどバブル時代の日本のような状況にあるのではないかと思います。
おそらくは1980年代に日本で書き散らされた占い雑誌を参考にして、「太陽12星座占い」を流行させている人々がいるのでしょう。

そんな事情を知って私が恐れているのは、かつて日本で行われた無理めな星座解釈が中国で浸透していくことです。

「中国の12星座解釈は日本よりも詳しい」
と仰いますが、それは星座解釈の基本を抑えずに、拡大解釈を付け足していったものだと推測します。
何故ならたとえば先日もご紹介した話で、
“『ムーラン』主演女優さんのネイタルは乙女座の要素が強いと知れ渡り、「まさに清楚な乙女!」と中国ネットの占星術板で盛り上がった”
らしいので。
これは星座解釈が正しく浸透していない証拠。

乙女座を「乙女チック(色香の漂う清楚な女性らしい性格)」と解釈するのは、実は1980年代日本の一般占い雑誌の考え方です。
そこから日本ではさらに拡大解釈が進んでいきました。


■星座の拡大解釈をしていると、やがて星座が使えなくなる

日本では「乙女座は乙女チック」のような誤りをもとに、占い師たちが適当な考えを付け足して行ったので、12星座の解釈は原型を留めないグロテスクなものになってしまいました。

つい最近も、
『〇〇座の人はこんな性格』
という長文解釈を延々と書き連ねた単行本が流行る現象がありましたね。
それは執筆者が、自分が出会った人を観察して、その人の性格を太陽星座由来のものとして拡大解釈していった内容でした。

(拡大解釈が進んだ最大の要因は、このように太陽だけで全ての人格を読もうとしたからです。太陽星座に性格本質が表れている人は現実にほとんどいません。それなのに太陽だけで性格を無理に見ようとするので、後付けに色々な解釈をその星座に詰め込むことになりました)

そのような拡大解釈を続けていて、12星座を正しく使えるわけがないと思います。
故に最近では「12星座はほとんど使い物にならない」と言う人たちもいて、星座を棄てようという動きさえ出ています。

拡大解釈は百害あって一利なし。
本来、解釈は削ぎ落としてシンプルにしてこそ初めて使い物になるのです。
日本の占星術はその基礎をないがしろにしたので、12星座が使い物にならなくなってしまいました。
中国も同じ轍を踏むのでしょうか。

 関連した話 >>東洋人が枝葉に囚われるのは何故? 「削ぎ落とす」のが、俯瞰思考のコツ


■これから占星術を学ぶ中国の方へ望むこと

「基本の骨格を見ようとしない」
「拡大解釈を好む」
という同じ性質を持つアジア人、中国でもたぶん日本と同じような状況になっていくのではと私は考えています。
いや、人口が多い国なので、日本より激しく拡大解釈が進んでいくでしょう。

残念ながら、今のところは「理屈に合わないなら元の情報を捏造してしまおう」、ということさえ平気で行う国民性です。おそらく拡大解釈だけではなく解釈の捻じ曲げも横行すると思います。
(重ねて言いますがこれはヘイトではなく、現状の教育が悪いのだと言えます)

※再掲で『三国志キャラの星座を考えてみた』より、中国サイトに見られる捏造の例。
●8月生まれである諸葛亮の性格が獅子座に合わないので、勝手に暦を捻じ曲げて9月生まれの乙女座ということにしてしまった
●毛沢東について「残虐」という悪口が言えないので、毛沢東と同じ太陽・山羊座の曹操を水瓶座ということにし、「水瓶座は残虐だ」という解釈を捏造した
 … 一つの記事中に二つも捏造があるという酷さ。歴史解釈の捏造でもよく使われる手法ですね。

中国人民は約14憶もいますから、戦々恐々としています。この人たちが間違った西洋占星術知識を持ってしまうと、世界術の占星術師が迷惑を被るでしょう。
どうか中国の方々には、誠実な学習を望みたいものです。

>>関連した雑談 『東洋人が占星術を苦手とする理由』


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吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
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