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【基本的なこと】
本をコピーして友人に配ったりすると、著作権侵害となります
なお、出版社を通して販売されているかいないかに関わらず、たいていの文章や絵に「著作権」があります※。「版権がないものは自由にコピーしていい」と吹聴している人がいますが、大きな勘違いです(版権とは出版社が持つ複製し販売する権利のこと。作者等が持つ「著作権」とは別)。
相手が素人であっても他人の著作物をコピーして配ると刑罰の対象となります。

 ■コピーの手渡し → 複製権侵害
 ■コピーをメール送信、またはネット配布 → 複製権侵害、公衆送信権侵害

「公衆送信権侵害」については、閲覧者の数に関わらず、ネット上のサーバにアップした時点で侵害していることになります。Youtubeへ気軽に音楽CDをアップして自慢している人がいますが、ものすごく怖いことですね。多大なるリスクを冒して僅かな自己承認欲求を満たす、とても割に合わない行為です。

※著作物ではないものは以下の通り
・ありふれた形状の模写や字体など(判例上、字体は著作権で独占権を主張することは難しい。ただし商標や意匠など他権利登録ある可能性あり、使用は要注意)
・ニュースのタイトルや挨拶文など、短くて誰が書いても同じになる確率の高い表現
・法律文
・カスタマーヘルプの回答文など、マニュアルでコピーされ配られており、誰でも同じような表現となる確率が高い文章
等。
文字数の多い少ないだけで「著作権ありなし」を決定するものではありません。たとえばツイッターの文は短いですが、たいてい著作権があります(文化庁職員が「ツイッター文に著作権はない」と電話で回答したらしいが、この職員はツイッターをよく知らない可能性があり要注意)。


【罰則】
著作権侵害の罰則は非常に手厳しいので注意してください。
「法律を知らなかった」と言い訳しても99%通りません。

罰則: 10年以下懲役、または1000万円以下罰金
    併科可(どちらの罰も受けること)

さらにここへ、民事上の責任が加わります。民事責任とは、例えば……

 ■損害賠償(著作権者へ与えた損害を賠償すること)
 ■不当利得返還(コピーを配ることで得た利益を返すこと)
 ■名誉回復措置(謝罪広告の掲載など)

です。
つまり非常に重い刑罰を受けたうえに、多額のお金を払わねばならないということです。


【引用と転載(コピー)の違い】
著作権侵害が疑われたときに、よく「引用だ!」と言い張って刑を逃れようとする人がいるのですが、たいていこの主張は通りません。
「引用」とは単なる「丸ごと転載・丸ごと複製」のことではないからです。
(丸ごと転載を「引用」と勘違いしている人は多い)

「引用」とは、批評や学術上の目的で、必要とする範囲のみ抜粋して掲載することです。
この抜粋の範囲は正当な範囲でなければダメで、著作者名を明記すること又は参照元URL等を明記すること、名誉毀損(侮辱)目的ではないことなどが要件とされます。
また、自分で書いた意見を主とし、抜粋部分を従とする(つまり引用部分のほうが少ない)ことも必要です。
このため場合によりますが、「好き」「嫌い」「ムカつく」などの一言コメントを載せただけの「引用」は認められない可能性があります。

引用できる著作物は、「公表された著作物」のみです。
「公表」とはネット上での公開も含みますが、読者を限定した公開(たとえばこのブログで言えばパスワードが必要な記事)の「引用」をすることは不可となります。




少しは恐怖を感じていただけましたか?

「自分はバレないから大丈夫」
「細かいこと気にしない、気にしないw」
と笑っているあなたが一番、危険かも。

まだどうなるか分かりませんが、今まで親告罪だった著作権侵害が、非親告罪となる可能性があります。
近い将来、作者に訴えられなくても逮捕されてしまう時代が来る、ということです。


Kindleファイルの変換考でも少し書いた通り、Kindle本を他ファイルに変換することは可能みたいです。
koboでも読みたいんだ! という方はそれも結構。
ただこれはあくまでも自分のための変換であり、友人にコピーファイルを渡すのは「複製権侵害」となる可能性があり危険です。
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吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
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