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 前記事の続き、霊視体験の第二弾です。

 今日は知人女性が電話で霊視を受けると言うので、横で聞いていることにしました。

 この知人女性Aさんは、法律関係の職業。
 仕事を始めたばかりですが、このまま仕事を続けていいかどうか迷っています。

 霊視鑑定をするのは○氏。男性。
 神様(守護霊)の声を聴くことが出来て、相手の前世を視ることも出来るそうです。

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 鑑定はお互いの名を名乗り、挨拶して和やかに始まりました。
 とりあえず○氏は常識ありそうな人だなという印象でしたが……。

 ○氏から悩みをなんでも仰って下さい、と言われたので、Aさんは上の相談内容を告げました。

 ○氏は、「では神様に聴いてみますね」と言ってしばらく黙り込みました。
 ちなみにタイムチャージ制ですので、この黙り込んでいる時間も少々気になります。

 しばらくしてからの○氏の答え
「神様は、あなたが迷っていると仰っています」

 Aさん、ちょっと絶句です。
 (さっきAさんが言ったまま繰り返しただけなので)

 ○氏: 「迷うのはあまり良くないと神様が仰っています。迷わず続けていくべきです」

 Aさん: 「では、私はこのままこの仕事を続けていって良いのでしょうか?」

 ○氏: 「いえ残念ながら、あまり向いていないようです。それで大変そうだと神様が言っています。続けていってもあまり良いことはなさそうです」

 (私: 続けていくべきか続けていくべきでないのか。どっちなんだよ)

 Aさん: 「向いていない…。そうなんですか。では、私、どんなことに向いているんでしょうか? 今の仕事をやめて何をして生きていくべきですか」

 ○氏: 「ちょっと待ってください。神様に聴いてみます。
    ……何も見えないです。特に、向いていることというのはないみたいです」

 (私: おいおい。この人のこと全否定か。向いているものがないなんて鑑定としてあり得ない)

 Aさん: 「ではどうしたら?」

 ○氏: 「あなた、結婚はしてるんですか?」

 Aさん: 「はい」

 ○氏: 「あなたは家庭を大切にして、ご主人を支えなければならない、と神様が言っています」

 (私: 神様が旦那を大事にしろと言ってるのか? だったらどうして先に結婚してるかどうかが分かんないんだよ)

 ここで私はこの霊能者の偏見と言うか思い込みに気付きました。
 どうやらAさんのような法律系の仕事は、家庭を犠牲にして外を飛び回らなければならないものだと思っているようです。
 そして、彼はこの時点でAさんが
 ・一般的なサラリーマン家庭の主婦だった人
 ・何故か急に仕事がしたくなって我がままで外へ飛び出し、ろくに家事もせず家庭を放置している
 とありきたりな昼ドラみたいな状況を空想しています(笑)。
 それで、
「あなたは家庭を犠牲にしてますね?」
 と言えば、家庭を棄てて罪の意識を持っていた女の胸にぐさっと突き刺さり、バカな元主婦は「ごめんなさ~い神様。アタシ、家庭に戻りますぅ」と泣くと思っていたらしい。

 ところが現実は逆で、この仕事はやり方によっては自宅で出来てしまいますので、Aさんはほとんど家に居ます。
 また、旦那さんとは一緒に仕事をして24時間離れることがありません。
 客観的に見てもAさんと旦那さんとは仲が良いです。もちろんAさんは家事も徹底してやっています。
 私は思いました。
 これ以上、Aさんがどうやって家庭を大事にしろって言うんだ?


 Aさんは○氏の勘違いに気付いたのでしょう、状況を説明し始めました。
 旦那さんと一緒に仕事をしていること、生活のために自分は何らかの形で仕事をしなければならない状況であること。

 しかし誤解は最後まで解けず、○氏はとにかく
「女は家庭を大事にして旦那を支えるべきだ。神様もそう言っている」
 の一点張り。

 しだいに、言葉が威圧的になり、神様のお告げを与える教祖のように上からの態度で話すようになってきました。

 極めつけは、ねっとりした声でこの台詞。

「Aさん、女を忘れてはいけない。あなたは・女・なんだから

 ……ぞぞぞ。
 一緒に聴いていた私は背筋に悪寒が走りました。

 こういう台詞を言うと、いつも女性のお客さんが きゃっ きゃっ と喜ぶものなんだろうか?
 「女として認められたい」
 という欲求を持つ女性がこの人のもとに集まって来るのかなぁ。

 それでこの後に、夫婦生活などちょっとエッチな話をして盛り上がり、女性の性的欲求を満足させてタイムチャージを長引かせる。
 終わったあとも女性はエッチな話がしたくてリピーターになる、と……。

 これほぼ風俗だな。と思いました。

 


 しかしエッチな誘いに乗らなかったAさん。

 気色悪そうに顔をしかめ、話を変えました。

 Aさん: 「はあそうですか。分かりました。では次に、私の前世を聞きたいんですが。見えますか?」

 ○氏は話を変えられたことに少し面喰っていたが冷静に
「ええ。見えますよ。ちょっと待ってください」
 と返しました。
 比較的にすぐ回答、
 
 ○氏: 「分かりました。裁判官です」

 横で聞いていた私は危うく吹き出すところでした。

 裁判官て……彼女が法律職だからか? 
 発想が貧しいなぁ。

 Aさん: 「裁判官……? え、では、私って、法律関係に向いているんですか」

 ○氏: 「はい。向いています」

 私:(さっき自分で向いていないって言っただろ!! 記憶力ゼロか)

 Aさん: 「いつの時代の裁判官ですか?」

 ○氏: 「古い時代ですよ」

 私: (古い時代って、何年前だよ。古い時代に裁判官なんかいない。いたのは東洋、中国)
 
 Aさん: 「それは西洋ですか?」

 ○氏: 「はい」

 私: (笑。言ったまま答えるな)

 Aさん: 「どんな裁判官だったか分かりますか」

 ○氏: 「分かりますよ。ギリシャの裁判官です」

 私: (笑。。どんな業務をしていたのか具体的に言えよ。そもそもギリシャってアテナイのこと言ってるなら民衆陪審官しかいないって)

 
 もう突っ込みたい衝動を抑えながら聞いているのが大変でした(笑)。

 ちなみにこの後、裁判官として生きた人生がどのようなものだったか、それが現世にどう影響して今後どうすればいいのか……などという話は一切ありませんでした。


 笑ったのは最後、時間きっかりに電話を切ろうとするAさんに対し

 ○氏: 「え? もういいんですか? もっと質問があったらしていいんですよ」

 と金欲しさに必死で引き留めようとしてきたことです。
 たぶん
「お前なんかに聴きたいことねーよ」
 と言いたいのを抑え、大人なAさんは「ありがとうございました~、またよろしくお願いします♪」と言って終えたのでした。
 (びっくりしたのは、「またよろしくお願いします」という社交辞令に対して○氏が食らいついてきたことです。「また、ってことはやっぱりまだ何か質問あるんですね。それならどうぞ」と。そんなわけないでしょうに)

 Aさんの感想。
 「おバカさんと会話しちゃったみたいで、腹も立たない。嘘でもエンターテイメントを提供したいならもっと訓練して来いって思う」


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 いやはや。
 前記事の私の経験より酷かったです。

 後でこの自称霊能者のバカっぷりにAさんと盛り上がりましたが、こういうおバカさんがネットでけっこう繁盛していて稼いでいるなんて、やはり問題ですね。

 おおかた仕事がなくて、知識もスキルもないのでこの商売をやることを思いついたんでしょうが。

 法律的な対処も難しいことが歯痒い。
 
 (しかしあまり調子に乗っていると詐欺罪で捕まりますよ。霊視・霊感商法の詐欺罪立証は不可能ではない。○氏、ご注意を)


 なお途中であまりにも○氏が「女は」「女は」と性差別発言が激しいため、カチンときたAさんは「では肉体と心の性別が違う人はどうするのですか? (性同一性障害者は肉体のまま生きることを押し付けられるのか)」とジェンダー問題を突き付けてやろうとしたのですが、全く話にならなかったのでやめたらしいです。
 こういった性差別意識の強い方は、何らか性的問題でも訴えを起こされそうな気がします。



【余談】

 我々、霊視・霊感商法の勉強のためにこういう体験取材みたいなことをしています。
 当然ながら相手に伝えた生年月日も名前も嘘です。

 (○氏曰く、依頼者が嘘をつくと後ろの神様が「嘘をついている」と教えてくれるんだと主張していましたが、まったく気付かれませんでした。笑)

 しかし相談内容はきちんと本当のことを話しているんですよ。万が一、相手が本物の霊能者だったら失礼だと思いますので。
 だけど相手は適当な嘘をついて適当な仕事をする。まったく失礼な人たちです。


職探し中の方々へ…。
占い職のプロを目指すなら何かしら占いを勉強しましょう。せめてそのくらいの努力を。
こういう、安易に作り話をするだけの商売に手を出しては駄目です。






万が一、○氏ご本人がここを発見したときのために書いておきます。
この記事は「誹謗中傷(名誉毀損)」「侮辱」や「営業妨害」とはなりません。
何故なら、ここに書かれている人物を特定出来る情報はないからです。

もしご自身で報復行為に出られ(←素人がやりがち)、この記事を自分のことだと公の場で喧伝した場合、自分で自分の名誉を毀損することになりますので当方に責任は生じません。
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吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
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