-
前記事で
「最近のネットでは、おかしな価値観が市民権を得ている」
と書いた。
でも現実にそういう人が数として増えたということはないのかもしれない。
正確なアンケートなどでデータを採れば、おそらく暴力を愛好する人の割合は低いのだろうと思う。

それなのに何故、目について仕方ないのかと言うと、単に私がネガティブ情報ばかり拾ってしまうタイプだからか。

いつもネガティブで険悪な話ばかり書いて、申し訳ない。
嫌なニュースや人についてばかり書いていて私も気分が悪いが、読んでいる人はもっと気分が悪いと思う。
心の健康に悪いので大概にしなければならないと常々反省はしている。
いっこうにネガティブ思考なところが治らないだけ。



関連することでこんな記事を読み、考えた。

 ⇒パックンが解説! ネット空間に広まる病的集団行動「エコーチェンバー」とは?

最近のネットユーザーはSNSでしか情報を見ないので、自分と同じ価値観の集団の中だけに閉じ籠もる傾向がある。
日本でもそうだが、アメリカではもっとその傾向が強く重症化していて、「エコーチェンバー(反響空間)化」と呼ばれ社会問題となっているらしい。

このエコーチェンバーの弊害が表面化したのが、トランプ氏が大統領となったときの選挙以降。
反対派も賛成派も、閉鎖空間の中で自分たちの価値観が絶対だと信じているため、論理的に意見を交わすことが出来ず暴力で相手を潰そうという手段に出る。
一種のカルト化。
一神教同士の宗教戦争にも似ている。
現実にとうとう殺人も起きてしまった。

なるほどね。
前記事で書いた、「ジェノサイドを称賛し独裁者を崇拝する人々」のような狂気集団が日本でもちらほら表れたのは、エコーチェンバーによるものか。
こちらから見れば唐突に表れたように見えるが、彼らは自分たちだけの狭い空間でお互いを褒め合い、世間で異常とされる価値観(快楽殺人は称賛されるべきだ、等)を熟成してきたのだろう。
それで彼らは立派なカルト集団として成長し、自信極まり、外部への攻撃に歩み出したわけか。

一見、彼らは世間の常識と戦う旗手であるかのようにも見える。
世間の人々こそがエコーチェンバーで、「快楽のために殺人してはいけない」という少数意見を踏み潰しているかのよう。
(実際、彼ら自身はそう信じている)
「快楽殺人は正当な権利だ!」「ユダヤ人・黒人は殺すべきだ!」
の叫びは、批判的に見られれば見られるほど彼らにとっての正義となる。
しかし肝心の、「相手の意見を考える」という姿勢が彼らには欠けている。
自分たちに敵対する意見を持つ相手に暴力を奮い、現に殺したりしていることは、彼らこそがエコーチェンバー側であることの証である……。

日本でも確実にこのような狂信的集団が増えつつある。

どうも我々は今、小さなカルトが林立する起源に立ち会っているようだな。


上記事には後編がある。
 ⇒「エコーチェンバーから逃れるにはどうしたら良いか」
SNSに閉じ籠もるのではなく、全員で共有するメディアを見て考えること。
対立する意見も見ること。
「多様性メーター」などの仕組みがあればいい。

等々とパックンは提案しているが、大きなメディアそれ自体が偏っていたらおしまいではないだろうか。
ブラウザのコントロールなどもっと信頼できず、危険だと感じる。

要するにSNSやシステム、メディアに受け身で頼り切りになるのではなく、自分で情報を採りに行き考えるしかない。
情報を採りに行く場合も、自分にとって耳障りの良い話だけ選ばないことだ。

その点、SNSが嫌いで、自分の価値観と対立する意見ばかり選んで見てしまう自分は現代ではかなり安全なほうか。
心のエネルギーは減ってしまうけどね(笑)。


そもそも何で私がSNSが嫌いなのかと言うと、実は「いいね」されることが苦手で。
「いいね」は嬉しいのだけど、それで負担になり意見をコントロールされている気分になる。

あと実は同じ理由でコメント欄も苦手だ。
世間の人は、ネガティブな意見が来ることを避けてコメント欄を閉じるらしいが、私は逆だったりする。
イエスマン的なコメントが連続すると閉鎖する傾向にある。

もちろん上のようなエコーチェンバー団体から出て来た攻撃隊で、こちら側の意見を全く聞き入れず思考もしない人のコメントは不快だ。ただ、その人たちのコメントは完全無視してしまえる。どうせ相手に議論する気は欠片もないのだと分かっているので。非生産的な、暇つぶしやストレス解消の攻撃に付き合ってやる時間はない。お情けを与える義理もない。
困るのはむしろ「いいね」を言われ続けること。相手が友好的であれば無視するのは悪いので返すことになる。そういうことをしているとエネルギーを消耗し、力尽きて閉じてしまう。

私は同調に、同調で返すのが苦手だ。

もちろん本心から賛同していれば素直に賛意を告げるが、同調できないこともある。
本心ではない同調は、私には激しく負担になる。

おそらく全員が私のように「いいね」が苦手で、ネガティブであれば「エコーチェンバー」などに囚われることもないのだろうが……まあ友達からは嫌われるだろうな(笑)。


関連記事
吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
気に入っていただけたらシェアお気軽に。要パスワード記事は引用しないでください(パスワードを貼るのも禁止です)
記事リクエストはこちらから:★アンケートにご協力お願いします

管理用 anriy3@gmail.com