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鏡リュウジ氏がツイッターで紹介していて惹かれた本、『多神教と一神教』(本村凌二著/岩波新書)を購入し、読み始めている。
鏡氏が「この本はエッセイみたいでスラスラ読めて面白い」と言っていたのだけど、なるほどそうかもしれない。
軽い文体で分かりやすい。
それでいて時系列に沿って歴史を網羅的に書いているので、とても参考になる。
※ただしギリシャ宗教について「魂はソクラテスが発明した」などと言ってみたり、少し極端な主張がされている箇所もあるので、全て正しい歴史として鵜呑みにしてはいけないことに注意。あくまでも「エッセイ」として読むべし。

本レビューはまた読後にまとめて書きます。

その前に気になった話を一つだけご紹介――

〔目次〕
エジプトの「真の名」伝説
「諱(いみな)」とは何か
結論、世界は繋がっている
日本のみ直輸入か
余談、忌み名は「魂の名」か?等


エジプトの伝説には、
自分の“真の名”を知られると、相手に思うままに操られてしまう。だから他者に“真の名”を決して知られてはならない
という話があるらしい。

「らしい」と言うより、私はどこかで必ず読んでいるはずだが、この本の下の箇所を読むまではっきりと認識していなかった。

引用
P76
エジプト人の考えるところでは、存在するものはすべて秘密とされる真の名前をもっているという。この名前を知る者はその名前の当事者をほしいままにすることができるのである。この手段によってイシスは主たる太陽神ラーをあやつり……

古代中国文化の知識がある人は、
「これって諱(いみな)じゃん」
と思うはず。


諱とは、本名のこと。下の名。英語圏ではファーストネームに相当。
古代中国には他人が本名を呼ぶのは重大な失礼に当たるため避けるという習慣があり、その代わりに呼び名として「字(あざな)」を付けていた。
言わば二段階の名。日本の「あざな=あだな=通称」ともニュアンスが違い、正式に付ける。

この知識が前面にあったため、私は『ゲド戦記』で
“真の名を他人に知られてはならない”
という設定に触れたとき、つい東洋由来だと思ってしまった。
誤解だったかもしれないね。
むしろストレートに西洋由来、古代エジプト由来だった。
または、ケルト神話をそのまま投影しただけか。ケルトにも確か似たような伝説があったはず。無論、ケルトの話もエジプトから流れ着いた神話がもとなのだろうが。

もしかしたら中国も同様か。
エジプトの習慣が中国にも伝わり、それが諱・字の二段階名づけ習慣のもとになったのかもしれない。

エジプトには全てをプラス・マイナス(現代風に言えば)に二分する思想もあった。
これも中国の陰陽思想のもとに思える。
東洋オリジナルなんて、ないのかもしれないな。


結局のところ人類はアフリカで生まれシュメールに文明を授かり世界中に散っていったわけで、全ての文明の起源を辿れば、(シュメール文明を継承した)エジプトに行き着くのかもしれない。

シュメール人だけは、どうして唐突にその文明を持ちえたのか謎なのだが。
宇宙人? 私は個人的に超古代文明人ではないかと想像している。または、我々が「超古代文明」だと勘違いしているのが他の星の記憶だったり。

まあ、何でもいいけど(笑)、空想上でも現実でも世界は繋がっているということだ。


日本列島だけは島の位置から特殊な環境に置かれたかもしれない。
検索していたら、日本にはエジプトの神話が大陸を経由せずに、直接伝わっていたのではないかと思える話が出てきた。
http://minzocu.denpark.net/1050057107.html
オカ板より抜粋
父方の家では、生まれた子供に、両親が秘密の名前を付ける
風習があります。両親と本人しか知らず、私も姉の忌み名は
教えて貰っていません。
忌み名を呼ばれた時は、絶対に返事をしてはいけない。
知っているのは、父母と化生(人外。神も含む)だけだからだそうです。
なぜ忌み名を付けるのか聞いてみたら、人と化生を見分ける為だそうです。
忌み名を呼ばれた時は気が付かない振りをして通り過ぎる様教えられました。

どう考えてもこれは中国を経由しない直輸入。
他に、日本の古墳にもエジプト文明が直接影響した跡があるらしい。

日本神話はギリシャ神話と「明らかに偶然ではない、異常に多い共通項」があるし、どうもこの島国には西方から直接に人が流れ着いていたみたいだな。
たぶん、海流の関係で最終的にここへ流れ着くのだと思うが。

最近「日本人ユダヤ人説」(日ユ同祖論)を声高に唱える人たちがいるのだが、ユダヤ人だけではなくてエジプト人もギリシャ人もいたわけだ。
つまり、同祖はユだけではない(笑) という話。これでいかに日ユ同祖論が荒唐無稽な情報操作かが分かると思う。
(日本人をユダヤ人だと主張し、“悪魔崇拝者たち”とレッテル貼りをし迫害しようとしている)悪質なブログ等に騙されないように。

そもそも人類をDNAで分けて断絶しようとするのが、おかしな話。
魂ではDNAの分類もなく、皆「同祖」だというのに。


余談


余談その1:
「真の名」とは、もしかしたら「魂の名」のことかもしれないな。
死後世界では仲間たちが呼ぶための、「魂の名」があるらしい。
その名を知られたからといって支配されることはないと思うが……、魂の正体が現世の人にばれるのは何か不都合があるのかもしれない。
私は絶賛大公開のため、皆様に正体がばれている気がするのだが(笑)。
実際これで不都合があるのかどうか、私にはまだ分からない。

余談その2(現実的な話):
119  04/02/08 23:49
ネット上では本名が忌み名になってしまう。

笑った。その通り。特に2004年の時点ではそうだった。
今はフェイスブックもあり、本名でネット活動をする人が多くなったが。
本名を出すだけではなく顔写真の公開も当たり前。時代は変わったものだ。





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吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
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