-
昨夜NHK『ためしてガッテン』で「慢性痛の治し方」というテーマを面白く見ていた。(再放送)

 公式サイト ⇒痛みを“脳”で克服!“慢性痛”治療革命

番組によれば、ずっと謎とされていた“慢性痛”の仕組みが最近やっと分かりつつあるらしい。


■痛みを感じるメカニズム

身体にケガや病気があると、その部位から脳の偏桃体(へんとうたい)へ危機の信号が送られ、偏桃体が「痛い!」という感覚を発生させる。
これは身体の危機を知らせる警報システムのようなものだが、人間の警報システムが実は意外とポンコツでエラーを起こしやすいのだとか。
痛みが長期間続いた場合、またおそらくショックが大き過ぎた場合は、ケガや病気が治っても偏桃体の興奮状態が鎮まらないことがある。すると偏桃体はずっと「痛い!」という警報を鳴らし続けてしまう。
これが、いくら検査しても異常がなく痛みの原因が分からない「慢性痛」の仕組み。
本人は現実に痛いのだけど、CTやMRIで画像的に原因が特定されないので、医師たちから「詐病では?」「気のせい」とバカにされてしまうわけだ。
実際に痛くて動けないのに医師からはバカにされて相手にもされず、場合によっては家族や友人からも「妄想にとりつかれた人」扱いされ、孤独に追いやられる。仕事を失ってしまう人もいるから相当に深刻。お辛いだろう。
現代の医師たちによる「気のせい、ストレスのせい」という逃げ口上マニュアルの被害者と言える。


■原因不明の痛みを治す方法

しかし世の中には安易な逃げ口上に頼らない医師もいて、長年「原因不明の痛み(ペイン)」について研究し続けていた。
そして彼らペイン研究者たちにより、偏桃体のエラーを鎮める鍵が脳の側坐核(そくざかく)であることが分かったらしい。

側坐核は、偏桃体の興奮を鎮める信号を出す
ここがよく働くようになればそのうち慢性痛が治るという仕組み。
あくまでも痛みの原因が取り除かれていて、偏桃体のエラーだけで慢性痛を生じさせている場合に限るが。

側坐核の働きを良くするには、「報酬」という刺激が必要
「報酬」とは脳が感じる幸福感のことで、単純に言えば「この行動をすれば金がもらえる」と思って行動することも幸福感を得る方法の一つ。ただし金銭のように刺激的で安易な報酬を求めると、おそらく依存症になってしまうはずだから下記の健全な方法によること。

 趣味を楽しむ
   or
 目標を設定して達成感を得る

 
子供の頃や若い頃に好きな趣味があった人はその趣味を始めればいい。
趣味のない人は具体的な目標を設定して達成感を得るようにする。
この場合、「大きな目標」とともに「小さな目標」を設定すること。
たとえば、「二泊三日の旅行をする」が大きな目標だとすれば、「そのために一日〇〇歩 歩いて足を鍛える」とか。
壮大な目標だと叶わないことのほうが多くて挫折感でダメージを受けやすいから、身近な目標のほうが良さそうだね。笑
側坐核は、身近な達成感で充分に活性化するらしい。

なお、ケガや病などが原因で痛みがある人には、この方法は効かないので注意。
一時的には痛みを和らげる効果はあるかもしれないが、痛みはぶり返すし原因を放置すれば悪化するため、まず原因から解消すべきと思う。

そもそもこの番組は、家族が私の体調不良(自家中毒)を心配して、「もしかしたらこれで治るんじゃない?」と言って視聴予約して見せてくれたのだが。
私の場合は痛みだけではなく、脳の器質的な問題、つまり物理的な原因があるので
「側坐核の活性化だけでたちどころに治る」
のは難しいのではないかと思った。
それでも、間接的にだが同じ方法で脳内ホルモンをコントロールできるようになると考えられ、問題解消につながる可能性は高い。

時間はかかりそうだが、少し光が見えた。
この研究結果を発表してくれた医師たち、番組制作者、そして家族に感謝。


■退行催眠で痛みが消えた人のケース

ところでこの痛みに関する研究は、退行催眠で
「たちどころに痛みが消える」
ケースの謎も解いてくれる。

理論的には同じ。
謎の痛みに苦しむ人々に対して退行催眠を施すと、PTSD(心的外傷、古い言葉では「トラウマ」)のきっかけを思い出し、
「その痛みの原因は今は無い。だからもう痛くない、大丈夫」
ということが認知できる。
それで架空の警報を鳴らし続けている偏桃体のエラーが治まり、「たちどころに痛みが消える」のだと思う。

ワイス博士『前世療法』には、原因不明の全身の痛みに苦しむ女性のケースが書かれている。
始め、ワイス博士は普通に現世の幼い頃などに遡り、PTSDの原因を探した。
ところがどうしても見つからないので、時期を特定せずに
「原因となった時まで遡ってください」
と指示した。
すると、前世まで遡ってしまい、そこでついにPTSDの原因となった事件が見つかって
「全身の痛みがたちどころに消えた」
という結果が得られた。

書籍 『前世療法』より
zenseryouhou.gif


前世など存在しない、あり得ない、気のせいだ妄想だと言う人たちのほうが圧倒で多いだろうが、これはそういう次元の議論ではなくて「現に痛みが消えた」という事実の話。
もしかしたら脳が痛みを解消するための話を創作する、ということもあるのかもしれない。ワイス博士の本に書かれたケースでは現実での裏付けもあるので、創作とするほうが不自然で理屈が通らないのだが。それでも、どうしても「前世」や「魂」を信じられない・信じたくない人は、頑なに「創作だ」「妄想だ」と信じ続けていたほうが精神衛生に良いと思う。実際どうなのかよりも、心の健康が優先なので。

それはともかく、退行催眠だけで「たちどころに痛みが消える」というケースの裏には、このような脳の仕組みがあるということ。

つまり退行催眠で「たちどころに病を治す」という話は、記憶が架空の痛みを創り出しているケースだけに有効ということだ。
(自分の癖を思い出すことによって、後々肉体の病の解消につながることはある。ただしこの場合は長期の訓練が必要)

肉体の支障など、物理的な原因がある場合は退行催眠だけでは簡単に治らないことを理解して欲しい。
「どんな病気でもたちどころに治りますよ」と言って誘う怪しげなカウンセラーへ金を貢がないように。
自分は一切努力しなくてもいいという、甘い話には飛びつかないほうが良い。


■余談 側坐核が働き過ぎると嘘つきになる

側坐核のことを調べていてこんなことを知る。

「側坐核の働きが良い人ほど嘘をつく」
京都大学の研究グループは、世界で初めて側坐核が活発に活動する人ほど嘘をつく割合が高いことを実証した。京都大学の阿部修士特定准教授らは、アメリカ人男女28人にコインの表裏を予想させ、予想が当ったと自己申告すれば報酬がもらえるゲームを行い脳の活動を測定、その結果、側坐核が活発に活動する人ほど嘘の申告をする割合が高いことを突き止めた。
by Wikipedia
確かに……欲望の強い人は、嘘をついてまで欲しいものを手に入れようとする傾向がある。
現実でそんな場面をよく目にして呆れるよね。
呼吸するように嘘をつき、罪悪感も反省もない奴はいったい何なのだろうと思う。

ドーパミンが必要だからといって、あまり側坐核ばかり刺激するのも考えもの。
やはり、何事もバランスです。はい。

それにしても納得の話。
筆者は明らかにこの側坐核が弱っていてドーパミン欠乏を起こしている人間なので、
「欲が低い」
「故に、嘘をつかない(つけない)」←色々勘違いはあるかもしれないが嘘はつけない性分
という長所はあるわけだ。
でも、だからこそ
「金持ちではない」
と。
いいんだか悪いんだか。笑


【関連記事】
この体調不良はどうすれば治るのか? 体は魂の性格でカスタマイズされる、という話 (スピリチュアルを含む)
関連記事
吉野 圭(Yoshino Kei)
Posted by吉野 圭(Yoshino Kei)
気に入っていただけたらシェアお願いします。要パスワード記事は引用しないでください(パスワードを貼るのも禁止です)
記事リクエストはこちらから:★コンタクト

管理用 anriy3@gmail.com