前世、月とドラゴンヘッドへの表れ方

 占星術サイト『K'sLabo』にていただいたメールで、「前世記憶がある」と仰る何人かの方のお話を伺うことができ、ホロスコープのどこに前世が表れているのか推測が進みました。本当に有難うございます。
まだ推測の段階ですが、忘れないようにメモしておきます。
(一部サイトと重複あり)

※この記事は筆者についてご存知であることを前提として話をしているため、初めてご来訪の方には分かりづらいかもしれません。占星術サイトで一般向けの記事をまとめています、先にこちらをどうぞ。⇒ドラゴンヘッドを読む(6)実践補足 月とドラゴンヘッド、読み方の違い

〔目次〕
月とドラゴンヘッド、表れ方の違い
カルマの複雑さ。月だけでは分からないこと
ドラゴンヘッドへの過去世の表れ方、例
追記


月とドラゴンヘッド、表れ方の違い


どうもよく言われているように、ドラゴンヘッド(ノースノード)は過去世を表わしているらしい。

いや正確に言うと、ドラゴンヘッドには、長い転生のうちの「今世に対応するカルマ」が表れているようです。

直近、つまり一つ前の過去世の生き方はあくまでも月に表れています。
前世を月から読もうとする場合、月ピンポイントのサビアンシンボルを手掛かりとすべきなのは言うまでもなく、さらに月の入る星座全体でイメージを捉えると正しく読み取ることができます。
もっと言えば、前後の星座も含めて総合的に見ればより正しくなります。
だからこそ何度も書く通り、宿曜占星術で導き出される「宿」が最も正確な前世推測※となります。

※宿の解釈は、毎年その日に月が通る可能性がある星座解釈を、確率によって按分して作成されたものであるらしい


【宿で前世を読む場合】
筆者の今世の宿は「壁宿」、代表的な参謀星
 ↓
筆者の記憶にある前世は戦争作戦家(=参謀
性格や生き方の解釈も正解。
この通り、宿は前世を詳細かつ具体的に的中させている。

参照 →筆者ホロスコープ/月と宿曜占星術

【月だけで前世を読む場合】
筆者の月は水瓶座にあるが、後半24度であるため魚座も加味して読む必要がある。
具体的に言うと、前世としては水瓶座の持つ「天才性」や「改革性」という特質から「科学者・発明家・革命家」等が推測できる。しかし魚座のメランコリックさ、繊細さも含めて考えると少なくとも革命家は除外されるだろう。サビアンシンボルから、冷静な判断力が要求される人生だったと推測できる。
(と、かなり曖昧ながら、総合的に解釈すればイメージが現実前世へ近付く)


カルマの複雑さ。月だけでは分からないこと


しかし、月では今世に影響しているカルマまでは分かりません。
何故ならカルマとは複雑なもので、一つ前の人生で起きた事件だけで作られるものではないからです。

そもそも一つ前の人生で起きた事件は、その遥か昔の過去世の行いが惹き起こしたものです。
前世でそのカルマにどう対応したかによって、次の人生である今世に対応するカルマが決定しています。

つまりものすごく単純に言えば、
「君は一つ前の人生で、Aというカルマを解消したね。
 じゃあ、次の人生ではBのカルマを解消してみようか」
という感じでカルマを過去から引き出され設定されるわけです。
(ガイドからの提案という形になります。命令されるわけではない。実際に生まれる前には自分でその課題を受け入れるかどうか選択します)

このカルマの設定によって・さらに今世でどのような生き方をしたいかという望みによって、太陽という今世課題が決定されるのではないかと筆者は推測しています。
ノードは月と太陽の軌道の交点。
アセンダント(魂)によるカルマ選択が先で、太陽という課題は後で決まるのでは。


お気付きの通り、来世でどのようなカルマが選択可能となるかは、あくまでも今世の生き方が前提となります。あるカルマを解消できなければ、いずれ同じカルマ設定で生まれることになるはずです。

だから運命は遠い過去から神様に決められているものではなく、自分の生き方次第ということになりますね。
そもそも、カルマそのものが全て自分の行いで得たものですから、全てが自分で選んだことであると言えます。

※何度も書く通り、カルマを「罪」と訳すのは誤りです。カルマとはあくまでも過去の行いのこと。事実、罪だけがカルマではないのです。困難なカルマを持つ魂が「犯罪者」として下を向いて生きなければならないと主張するのは大間違いです


ドラゴンヘッドへの過去世の表れ方、例


具体的な例で解説します。
他人のディープな個人情報を使うわけにはいかないので、いつも通り自分をサンプルにしますが、この解説は私一人に当てはまるわけではないこと強調しておきます。

【筆者のドラゴンヘッド】



 

 

山羊座6度、
サビアンシンボル山羊座7度『力のあるベールに隠れた預言者』


共同体に対する強い発言力を持ちますが、同時に反発も激しく、共同体や社会に対する否定的な考えに取り憑かれることもあります。社会の終末に対して鋭い見解を示します。/松村潔解釈

 

このカルマはどうも、過去生記憶一覧10の後半に対応しているようです。
このままでは国家も人々も破滅すると予測し、「異端集団」として自然回帰を呼びかけた行動のことです。(詳細な話は小説にて描いています)

追記
なお、私のドラゴンヘッドは一つ前の前世における「反省点」としても読むことができます。
→テイルへ向かうための読み方、スピラー解釈版

【筆者の一つ前の人生(仮)のドラゴンヘッド】



 

 

 

牡羊座12度、
サビアンシンボル牡羊座13度『成功しなかった爆弾の爆破』


社会を早急に改革しようとしたり、新しい概念による画期的な変革をもたらそうとしますが、あまりにもせっかちで深い考えもないために、たいていは不発に終わります。…/同上


あまりにも分かりやすいシンボルです。
これは同じく過去生記憶一覧10の前半、および9に対応しています。
――以下もまた小説ネタバレです。
つまり仲間とともに独裁者へ対抗して革命を起こそうとしたが失敗した、という過去です。
この遠い過去世のリベンジが一つ前の過去世(前世)です。結果は独裁者に対する物理的な「勝利」とは言えませんが、それを上回る精神上の「勝利」が得られカルマが輪として閉じて終結しています。 (『我傍に立つ』

しかしまだ10後半のカルマが残っていました。
その後半を今、解消しようとしています。
つまり私は、10のカルマを二つの人生にわたり閉じようとしているのだと言えます。



筆者は数多くの過去世記憶があって分かりづらいのですが、他の方は「唯一重要な過去生」の記憶のみ思い出していて、その時のカルマがやはりドラゴンヘッドに分かりやすく表れています。
このことから、一つ前の前世ではなく、「今世に対応する重要な過去生」を読み取りたいならドラゴンヘッドを読むのが最も正確だと分かります。

ところで一般に言われている
「ヘッドは過去生の恩恵、テイルは罪業」
という説はこうして実態を照らし合わせると少し誤っているようで、ヘッドは出生時に設定された「解消すべきカルマ」、テイルは「カルマの理想的な閉じ方(あるいは閉じるための最良の方策)」と思われます。

いずれにしても、ドラゴンヘッド・テイルが過去世と関わりが深いのは確かのようです。

★ドラゴンヘッドについて筆者の考え、詳しい記事はこちら(別館) ⇒ドラゴンヘッドを読む。ヘッドとテイルの読み方は逆ではないか?説


追記


この話は以前書いた記事「前世の生き方の姿勢が今世の太陽を決定する」とこの記事が矛盾していると思われるかもしれません。
しかしどこも矛盾していないはずです。

「ドラゴンヘッドと太陽のどちらが前世の結果なのか?」という問いへの答えは、「どちらも」です。
ホロスコープは総合的な計算と選択の結果。
言わばアングルを除き、ホロスコープ内の全てが前世の行いの反映と言えます。

(この件についてはまた詳しく書きます)

占い師の方へお願い: たいした内容ではありませんが、この記事に書いたことは筆者独自の体験と個人的に所有する鑑定データをもとに考察した占い方法です。この方法で占う場合は、恐縮ながら参照サイトとして当記事URLへリンクお願い致します。(掲載日2016年5月21日)
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