ホロスコープのアスペクトは「あの世」の幾何学ではないか

 


 まとめずにアイデアだけ書き留める記事。本文常体。

前記事で「特殊性はアスペクト図がないと分かりづらかった」と書いたのだけど、これは私自身が他人のホロスコープを開いた瞬間の“図形から受け取る第一印象”を大切にしているから。

直観的なインスピレーションは、やはり図形から来るものだ。

古代の占星術にはアスペクトがなく品位のみで吉凶を占った、古代人は惑星同士の角度を線で示すことなど思いもよらなかった――とされている。
この伝統を素直に受け継いでいるインド占星術には、やはりアスペクトなどというものは無い(惑星同士の関係性での吉凶はある)。それで「正統な占星術の伝道者」を自負するインド占星術の方々は、西洋占星術のアスペクトで読むという手法をなんとなく見下した感じで語る。

しかし。
アスペクトに慣れてしまうと、ホロスコープを開いた瞬間に受け取るインスピレーションは並々ならぬものがある。だからアスペクトを使わないなんて、もったいないと思う。
時にアスペクトが描く全体的な図形が明らかな意味を持っていて(私のホロスコープもその一つだろう)、神々からのメッセージとしか思えない場合がある。
だからこの手法もやはり、高次元から与えられた読み方ではないかと思うのだ。

古いから正しいというものではなく、新しいから間違っているというものでもない
新しいもののうち、「太陽星座占い」など商業的な都合で歪められたものは間違い、と言えるだけ。

確かに欧米の学術は近代人の愚かな浅知恵がほとんどで役に立たない。だが欧米には、ごく稀に高次霊たちが降りてきてメッセージを与えることがある。
これはたぶん西洋は未だにオラクル(神託)文化、預言文化が根強く残っていて、「形而上からメッセージを受け取る」姿勢があるので高次霊たちも話をしやすいのではないかなと思う。(私は狭量で残忍な一神教が大嫌いだが、一神教以前の西洋オラクル文化は信頼している)

現代占星術のうち、「サビアンシンボル」なども上から降ろされた神託の一つ。
おそらくかつて発見されたと思われている「トロピカル計算法」や「アスペクト図示」も、時代のどこかで失われた宇宙知識が再び人類へ降ろされたものだと私は感じる。

何故、アスペクトを図示する手法が高次元から降ろされた知識だと私が思うのかと言うと、古代ギリシャのアカデメイア(大学)の門にて
「幾何学を修めない者はこの門を潜ることを禁じる」
という文句が掲げられていたため。
このルール、おそらく現代人にはピンと来ない人が多いだろうし当時の人でもその本意を理解していたかは不明だが。
一般に
「感覚ではなく思考で真実へ到達する訓練をすべし」
という意味だと解釈されているのだが、私が思うに、幾何学が必須とされたのは高次元の者たちとの会話では図形が有用な言語となり得るからだったはず。
つまり、イデアを読み取る素養としての幾何学だ。※

形而上に棲む高次元の者たちは人間の言語を理解しない。(と言うより彼らには人間が理解できる言語がない)
これは私が現世の体験で知ったことだけど、彼らと対話するには数か、図形しか手段がない。

なかでも図形は高次の者たちと正確に対話できる手段の一つ。
高次元の者たちはよく図形シンボルでメッセージを伝えてくる。
――だから人類の言語のなかでも表意文字、たとえば「漢字」は高次霊たちにとっても使いやすいのだが、漢字圏の人たちは反形而上主義者が多く神託を拒絶するのでメッセージを受け取ってもらえないという……残念な状況。そんななか日本人は漢字が使えるうえに、古い西の神託文化を受け継いで素直にメッセージを受け取るために、よく神託が降りているのかもしれない。

現代占星術のホロスコープで、アスペクトを図示する手法は、この高次霊たちとの対話のために最も便利かつ確実なものだ。
だから捨て置けない。
無視するなんて考えられない。
もちろんアスペクト一つ一つにこだわり「木を見て森を見ない」占い師は最も低次元な解釈で誤るのだが、図形全体から受け取るインスピレーションは大切。そのインスピレーションこそ「イデア」であり、高次からのメッセージそのものだと思う。


【余談】
ここまで書いていて先日観た映画、『メッセージ』の原作『あなたの人生の物語』を思い出した。
あの宇宙人が使う「表義文字(図形)」は、まさにホロスコープそのものだな。
“結末を表すことによって全体の意味を伝える”とは……これもまたホロスコープの本質を表しているかのよう。
ホロスコープも「終わり、かつ始まり」という二律背反なのだよね。

映画で宇宙人の文字が「輪」として表現されたことも意味深い。たぶん「ばかうけ」好きで親日な映画監督が書道を意識しただけだろうが、偶然にもホロスコープを意図したかのように見える。
そのアイデアを提供したテッド・チャン。彼はなかなか、世界の真実に迫る「いい線を行っている」小説を書く人と言える。さすが数学マニア。
(上から目線な言い方で申し訳ないけど、作者を心から尊敬する)


※追記 分かると思いますがこの記事での「イデア」は厳密な哲学用語として用いたものではありません。「現世に先立つ真実の雛形」というよりは、「(高次の者たちが使う)シンボル」というほどの意味です。ただそれは本義の「イデア」と重なるところがある、と私は思いますが。

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