「魂のホロスコープ」こと、ドラコニックチャート(龍頭図)への所感【返信】
メールでいただいたご質問への返信です。遅くなってしまい、すみません。
こんにちは新規でブログを拝見し すごく占星術の可能性が広がる内容ばかりで楽しく読ませて頂いています 自分も霊界や前世の仕組みに占星術を組み合わせれば可能性が広まるんじゃないかとずっと考えてた矢先にこちらのブログをたまたま見つけとっても参考になる記事で嬉しかったです。特にヘッドとテールが逆という事実に驚きました…こんにちはN様! メールありがとうございました。
このような辺境へお越しくださいまして、こちらこそ嬉しく思います。
ドラゴンヘッドとテイルの解釈がどうやら逆に流布されているらしい… という話は、あくまでも前世記憶を持つ人たちの事例(自分含む)と照らし合わせての考えに過ぎなかったのですが、最近は近代思想の背景を知って正しい推測だったと分かりました。
太陽星座占いの件でも触れた通り、近現代の占星術は「世界を反転させる」という目的のため呪符として使われている側面があります。
ヘリオセントリックなどもその流れのようです。
こう書くと陰謀論っぽいのですが、これは近現代思想を構造的に読み解いたうえでの推論です。
近現代人は天地を反転させたコペルニクスを神と崇め、あらゆるものを反転させ捧げているようですね。言葉の定義も、正義感も、歴史も、占星術も……。
思想の都合で利用された占星術は、占星術とは呼べない他の何物かでしょう。それを私は「呪符」と呼んでいるわけですが。
それでは個人的に気になった質問をさせて頂きます。
龍頭図とカルマの関係性などはどうなるのかずっと疑問でした アセンダントは転生しても変わらないと仰てましたが個人的に私もそうだと信じています。ですが魂のホロスコープである龍頭図もアセンダントがあるのですが どっちが本当のアセンダント(本質)なのか気になりました ちなみに私はアセン水瓶座で龍頭図はアセン天秤座です実の所アセン天秤座のサビアンも自分が無意識にやってることと一致していたのでアセン水瓶座と天秤座が混ざったような感覚があります。また龍頭図をどのような視点で考察しておられるのか気になりました (ブログを拝見したのですが龍頭図などは触れておられなかったので)もし宜しければ返答お待ちしております。m(_ _)m
龍頭図、ドラコニックチャートですね。
ノーマークでごめんなさい。
自分のチャートがあまりピンと来なかったのでスルーしていました…。
解読法を詳しく知らないということもあるのですが。
(最近は占星術のほうへ割く時間が減ってしまい勉強不足です)
以下はあくまでも私の考えで、もし批判的に響いてしまったら申し訳ありません。
龍頭図が“魂のホロスコープ”と呼ばれているのは申し訳ないが言い過ぎで、ちょっと発想が単純かなと感じます。
ドラゴンヘッドは「カルマ」であり、これは「現世と対応する過去生の行い」という具体的かつ狭い意味です。
決してドラゴンヘッドが魂そのものなのではありませんし、すべての過去世を指すわけでもありません。
だからドラゴンヘッド&テイルが輪廻転生と関わりがありそうだからといって、過剰に重きを置いて牡羊座0度に設定するのはやり過ぎだな、と思っています。
ご質問の
>魂のホロスコープである龍頭図もアセンダントがあるのですが どっちが本当のアセンダント(本質)なのか気になりました
これは答えは明白で、龍頭図のアセンダントは魂の本質ではないでしょう。
何故ならドラゴンヘッドはほんの一回~数回の過去世での行いを指すに過ぎないからです。
そして今の人生では、たまたまそのカルマ解消をテーマとして選び生まれてきているだけのこと。
次の人生ではまた別のカルマを引き出され、ドラゴンヘッドは変わります。
(変わるものを起点として出したチャートのアセンダントを“魂の本質”と考えるのは難しい)
おそらく龍頭図を魂のホロスコープとして読む手法を考えた方は、
「魂は何度も転生する」
という基本を忘れドラゴンヘッドを永久固定と考えてしまわれたのではと思います。もしくは、輪廻転生という東洋思想にあまり詳しくない方なのでしょう。
いっぽう正規のチャートのアセンダント星座は転生で大きく動くことはないようです。
すなわち正規のアセンがホームポジション、自分の“軸”と言って良いでしょう。
何故アセンダント星座が自分の本質を表すのか? ということは分かりません。魂は生まれ故郷によって地上へ入る時の角度が決まっているからかも――などとスピ的に推測しています。
もしカルマとしてドラゴンヘッドを手掛かりに魂の軌跡を読みたいなら、まずは正規のチャートで月(宿)を、それからヘッド&テイルの星座を深く読み込んだほうが早いでしょう。
そのうえで、視点を変えた読み方をするためにドラゴンヘッドを牡羊座0度としたチャートを読むのは面白いと思います。
“視点を変えた読み方”と言ったのは、なんとなくですがこの龍頭図は
「他人」
という気がするからです。
たとえばSNSにおける通りすがりの人たちの意見のように、自分のプライベートをよく知らない、無責任な他人たちの雑多な意見。
それは歪んだ鏡です。真実を表すこともありますが、そのまま全て本当ではありません。
しょせん他人の言うこと。誰かが勝手に描いた自分モデルのフィクション・キャラクターみたいなもの。
彼らはフィクションを掲げ「これこそ本当のお前だ」と言って来ますが、たいてい悪意ある嘘だから振り回されないほうがいいと思います。
「四十歳を過ぎると龍頭図が響くようになる」
と言われているみたいですが、おそらく年を取ると全く正反対の人間にも自分を投影することができるようになるからでしょう。
他人の描いたフィクションを自分そのものと思い込んでしまうと、アイデンティティが混乱するので注意を要しますが。
ただしそのように歪んだ鏡であっても、過去世にまつわる“他者”を映し出していることは確かのようです。
その意味で龍頭図にも捨てがたい真実を感じます。不思議なチャートと言えます。
>>理由は筆者を例として、次の記事で書きました。
(別館です)