2018
Sep
04
-
オトナの一休さんに激しく同意、「悟りを金で買うな!」
今日は台風のため自宅で仕事。
先ほど昼食時に、Eテレ『オトナの一休さん』という番組を見かけた。
過去に放送されたものの再放送のようだが、これは良質アニメ。

※画像は上番組サイトから引用
イラストレーターさんのブログの番組紹介が分かりやすい。
リアルな一休さんに笑う。
「一休さ~ん!」と呼ばれると、上のビジュアルのおじさんが胸をかきながら、「んあ?」と不機嫌そうに返事をする。笑
肖像画に近い現実的なお姿だ。
考えてみれば、可愛く聡明な子供のキャラクターで描かれる「一休さん」は、もし一休さんご本人が見たらお怒りになるだろう。
見た目にこだわらず自由奔放、あるがままの人間としての生き方をした彼のような人が、お行儀の良い坊主のイメージを持たれるとは。
よりによって彼が反発した正反対のイメージで描くのは気の毒。
世間の基準に照らして良いとか悪いとかなど関係なく、ただ「現実に近いイメージ」で描くことが本人への誠実と言える。
一休さんも、汚いところやエロいところもそのまま描いたほうがいい。ファンはショックを受けるかもしれないが本人は喜ぶだろう。
つまり、
「現実をちゃんと見ている」
ことがその人に対する誠実だと思う。
それに事実の話でなければ、他の人にとっても全く役に立たない。
だから『大人の一休さん』は本人に対しても視聴者にも誠実だ。
もちろん面白おかしなデフォルメはあって、一休さんがテレビショッピングを眺めているシーンなどある。
そういう表面的な遊びに怒るのは馬鹿過ぎる。
要は本質的な、現実エピソードからその人らしさを感じさせてくれたら良い。
今回のおはなし『第十則「ビジネス坊主はニセ坊主」』は、現代にも通じる話で唸る。
養叟宗頤(ようそうそうい、一休のライバル僧侶)が『禅問答解答集』のようなテキストをテレビショッピングで販売。笑
「もれなく印可状(悟りを得たという証明書)がついてくる! お申込みはこちらのお電話で♪ お電話番号は、03- ……」
このCMを見て激怒した一休は、刀を持って養叟のもとへ怒鳴り込みに行く。
(僧侶が刀を握りしめているという衝撃的なシーンだが、これは史実らしい。ただし竹の刀)
「どういうことか?」
問い詰めると養叟、
「ビジネスじゃないか。お前もマネジメントをする身になれば分かる」
と、カタカナのビジネス用語を並べ立てて得意げに一休を説教する。現代でよく見かけるタイプだな。結果にコミット、ですか。
うざいビジネス用語を浴びてさらに怒った一休は、鞘から竹の刀を抜いて一喝した。
「ざけんな! 悟りが金で買えるわけないだろ!! お前みたいなビジネス坊主は偽物だ」
(台詞などは記憶による要約)
一休さん、激しく同意だ。
……なんだか最近、私が記事で書いたレスのような話。笑
(宗教の勧誘をされた時の話)
現代人は、悟りもカルマ解消も金で買うのが当たり前らしい。罪悪感も、疑問も全く持たない。
宗教だけではなく奇妙な健康法も、マルチ商法も同じ。
金を払えば何でも叶うと思っている。そして他人を出し抜くために大金を払う。
破産して人生を破滅させても、子供の命を危険に晒しても、それでも他人を出し抜きたい。自分だけ得したい。……そんな人ばかり。
しかも勧誘を断った側が、「偏見」「差別主義者」と悪人扱いされ、人格攻撃されるという。
狂った世の中に気が滅入る。
今日は思いがけずリアル一休さんの怒りに触れて癒された。
本当の話は、時代を超えて他人を救ってくれるな。
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先ほど昼食時に、Eテレ『オトナの一休さん』という番組を見かけた。
過去に放送されたものの再放送のようだが、これは良質アニメ。

※画像は上番組サイトから引用
イラストレーターさんのブログの番組紹介が分かりやすい。
史実の一休宗純(1394~1481)は、ほんとは可愛らしいとんち小僧なんかではないのです!とんち小僧のイメージは江戸時代の説話集『一休咄』からつくられたフィクションなのです。絵も解説も素晴らしい。
ZEN…それは究極の自由…すべてのしがらみにZENZENとらわれるな!
史実の一休さんは、禅宗の僧侶ながら、破戒の限りを尽くし、ぶっとんだパフォーマンスで室町時代の都びとをあっと言わせた人物であります。その、一見悟りとは無縁に見える一休の言葉や行動のすべてには、見てくれや形式にとらわれて安心する「無縄自縛(むじょうじばく)」な人々への身をもってのメッセージが込められているのでした。常軌を逸しためちゃくちゃな行いの中に、実は深〜い禅の教えがあったのです!
「はまり役」という言葉がありますが、この「オトナの一休さん」の絵、120パーセント自分の素の部分で描ける感じがして、ノリノリです。「当たり役」にもなってほしい。そうすれば私もちょっとは有名になれるかもしれませんしね…。
「オトナの一休さん」は一休宗純の自作の漢詩集『狂雲集』や弟子たちがまとめた『一休和尚年譜』などを元にしています。
リアルな一休さんに笑う。
「一休さ~ん!」と呼ばれると、上のビジュアルのおじさんが胸をかきながら、「んあ?」と不機嫌そうに返事をする。笑
肖像画に近い現実的なお姿だ。
考えてみれば、可愛く聡明な子供のキャラクターで描かれる「一休さん」は、もし一休さんご本人が見たらお怒りになるだろう。
見た目にこだわらず自由奔放、あるがままの人間としての生き方をした彼のような人が、お行儀の良い坊主のイメージを持たれるとは。
よりによって彼が反発した正反対のイメージで描くのは気の毒。
世間の基準に照らして良いとか悪いとかなど関係なく、ただ「現実に近いイメージ」で描くことが本人への誠実と言える。
一休さんも、汚いところやエロいところもそのまま描いたほうがいい。ファンはショックを受けるかもしれないが本人は喜ぶだろう。
つまり、
「現実をちゃんと見ている」
ことがその人に対する誠実だと思う。
それに事実の話でなければ、他の人にとっても全く役に立たない。
だから『大人の一休さん』は本人に対しても視聴者にも誠実だ。
もちろん面白おかしなデフォルメはあって、一休さんがテレビショッピングを眺めているシーンなどある。
そういう表面的な遊びに怒るのは馬鹿過ぎる。
要は本質的な、現実エピソードからその人らしさを感じさせてくれたら良い。
今回のおはなし『第十則「ビジネス坊主はニセ坊主」』は、現代にも通じる話で唸る。
養叟宗頤(ようそうそうい、一休のライバル僧侶)が『禅問答解答集』のようなテキストをテレビショッピングで販売。笑
「もれなく印可状(悟りを得たという証明書)がついてくる! お申込みはこちらのお電話で♪ お電話番号は、03- ……」
このCMを見て激怒した一休は、刀を持って養叟のもとへ怒鳴り込みに行く。
(僧侶が刀を握りしめているという衝撃的なシーンだが、これは史実らしい。ただし竹の刀)
「どういうことか?」
問い詰めると養叟、
「ビジネスじゃないか。お前もマネジメントをする身になれば分かる」
と、カタカナのビジネス用語を並べ立てて得意げに一休を説教する。現代でよく見かけるタイプだな。結果にコミット、ですか。
うざいビジネス用語を浴びてさらに怒った一休は、鞘から竹の刀を抜いて一喝した。
「ざけんな! 悟りが金で買えるわけないだろ!! お前みたいなビジネス坊主は偽物だ」
(台詞などは記憶による要約)
一休さん、激しく同意だ。
……なんだか最近、私が記事で書いたレスのような話。笑
(宗教の勧誘をされた時の話)
現代人は、悟りもカルマ解消も金で買うのが当たり前らしい。罪悪感も、疑問も全く持たない。
宗教だけではなく奇妙な健康法も、マルチ商法も同じ。
金を払えば何でも叶うと思っている。そして他人を出し抜くために大金を払う。
破産して人生を破滅させても、子供の命を危険に晒しても、それでも他人を出し抜きたい。自分だけ得したい。……そんな人ばかり。
しかも勧誘を断った側が、「偏見」「差別主義者」と悪人扱いされ、人格攻撃されるという。
狂った世の中に気が滅入る。
今日は思いがけずリアル一休さんの怒りに触れて癒された。
本当の話は、時代を超えて他人を救ってくれるな。
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