2018
Aug
17
-
植木氏「霊を信じる人は頭がいい」発言と、片頭痛持ちでも「小さいオジサン」は見ませんよという話
18/8/15放送の『ホンマでっか!?TV~超常現象解明SP』ウォッチ。
何か言いたくなってしまうのでなるべく見たくなかったのだけど、家族が録画していて不可抗力で見てしまった……。
「占いを信じる人は知能が低い、心理学の祖ユングも知能が低い」
「霊魂を信じる人はバカだから心を病むことが少ない」(要旨)
と主張していた心理学者の植木理恵女史。
ところが今回は急に180度説をひるがえし
「霊魂を信じる人は頭が良くIQが高い傾向あり」
などと言い出した。
植木女史曰く
「私、霊なんか信じる人は知能が低くてバカばかりだと思ってたんですけどぉ、意外とIQの高い人に霊を信じる人が多いことが分かりました~」(要旨/意訳)
……なんなんだろうな、この差別心丸出しの物言い。
(読者の皆様へ。こういう意識を「差別・偏見」と呼ぶのだよ。宗教団体の犯罪行為を怒るのは「差別」と呼ばない)
論拠がないため平気で自説を180度転向できる。
少なくともこれで、「霊魂を信じる人はバカ」などと発言する心理学者たちの頭の悪さが分かった。
ちなみに植木氏が引用した研究論文は子供への実験。
1.「マシュマロを食べるのを我慢したら後で二倍に膨らむ」と教え込む
2.ほとんどの子が何も気にせず食べるが、少数の「律儀な性格」の子は食べるのを我慢する →この群を、「マシュマロとの闘いに勝った子」と呼ぶ
3.「マシュマロとの闘いに勝った子」を追跡調査したところ、他の子と大きく差をつけて成績優位、IQも高くなる傾向があった
ということなのだけど、これは単に自制する能力を調査したものだと思う。
幼少期に自制する能力を身に付けている子は、後に知能が高くなる傾向があることは以前から知られていたはず。
霊を信じるか否か、の話とは少し違うと思う。
ただ「マシュマロとの闘いに勝った」群の性格的律儀さが、カルト宗教につかまってしまった場合に幹部クラスになるほど熱心な宗教活動を行うことに結びつく、ことはあり得る。先般死刑となった元オウム真理教の幹部たちが全員、学歴の高い人々だったことがこれを裏付けている。
∴カルトの害を防ぐためには、学歴云々で線引きして安心するのではなく、「個人で思考する能力(読解力と意志力)」を高めるよう教育を変えることが必要ではないだろうか。
当ブログ内関連記事 ⇒「スピリチュアルを信じる人は知能(知性)が低い」という話の危険性
もう一件。気になったのは異常心理学を研究している杉浦義典氏の発言。
引用
私も片頭痛持ちだが、小さいオジサンなんて見たことがありませんよ。笑
なんと「片頭痛」という用語の中に、あらゆるタイプの頭痛を入れて一括りに語るという暴挙。
『アリス』の作者が体験した「巨大化・縮小して見える現象」は、ウィルス感染による脳炎の症状と見られている。頭痛はそれに伴う症状であって、現代で定義される「片頭痛」とは別物。
UFOに連れ去られた幻覚を語る人のなかにも頭痛を発症する人はいるが、やはり生まれつきの脳障碍や、脳炎または脳梗塞を起こしている場合が多い。(もちろん、幻覚では説明のつかないUFO連れ去られ体験もあるというがここでは除く)
つまり脳細胞に及ぶ病を起こしている場合にこれらの「幻覚」が見えることがあるらしい。
いっぽう、いわゆる「片頭痛」は主に脳血管の拡張によって起こる頭痛のこと。
(反対の症状、血行不良で起きる頭痛も「片頭痛」と呼ぶことがあるが、正確には血管拡張タイプだけを「片頭痛」と呼ぶ)
片頭痛の前兆現象は「幻覚」とは全く異なり、もっと物理的な視覚障害だ。
メカニズムは正確に分かっていないが、血管拡張が一時的に視神経へ影響を及ぼし、画面がエラーを起こしているだけ。
物理的にモニターが邪魔されている感じ。ちょうど、昔の液晶画面を指で押したような状態にそっくり。
実際、体験者として言えば、キラキラの歯車が見える感じは「現実と区別のつかない映像としての幻覚」ではない。小さいオジサンは見えないし、UFOも見えない。笑
だいたい片頭痛の前兆現象が起きている時は、視界が邪魔されてしまうので、焦点の合う場所には何も見えない。
だからその状態の時に「小さいオジサンが見える」と語ることは実態と全く合わない。
参考映像
あ、そうだね、まさにこんな感じ。
筆者の場合はこれがもう少し広い範囲で起き、もっと光ってモニターが見えなくなる。
この通り、片頭痛は脳の病気ではないのだから、絶対に上の病気と一括りにして語ってはいけないと思う。
あの番組を観た視聴者が誤って精神科へ行ってしまって、お薬漬けにされ、脳を破壊されて本物の病気になってしまう。芥川龍之介のように。
芥川龍之介の時代には医学が発展していなかったので仕方がないと思っていたが、上の心理学者さんの話を聞くと、どうやら心理学ジャンルには未だに現代医学が浸透していないらしい。(精神科も患者の申告のまま診断して薬を出すところがあると聞く。注意が必要)
前にもこのブログで何度か書いているが、危険だと思ったので再度呼びかけ:
頭痛持ちの方へ、第一に精神科へ行ってはいけない。
きちんとした医療を行う脳神経外科などへ行き、MRI検査を受けてください。
(MRIで脳腫瘍など異常が見つからなかったら、さほど心配要りませんよ。
血管が硬くなったら自然と治ります。つまり、「老化」で治る病気です。笑
深刻になり過ぎて薬を飲み過ぎると体調が悪くなるため気にしないことです。個人差がありますが、私はコーヒーで抑えられます)
片頭痛について詳細と筆者の治し方 ⇒あの歯車、(芥川龍之介と片頭痛の話)
いつもこの番組に出る心理学者たちは差別と偏見が強くて酷いなと思うが、今回は人の身体に害を及ぼす誤報なので非常に有害。
BPOさん、何とかしてください。
〔8/20 もう一つ資料追加〕
漫画家の加藤マユミさんが書いた「閃輝暗点」の説明が分かりやすかったので貼っておきます。閃輝暗点の症状は、脳障碍や精神病による幻覚と間違えやすいので、どうか注意していただきたいです。拡散希望。
ところで「小さいオジサン」って何だろうね。笑
昔から「小さいオジサンが見える」と言う人はよくいて、不思議なのだが。
小さいオジサンが見える人で有名なのは、釈由美子さん。それから的場浩司さんとか。
まとめ参照 ⇒釈由美子も目撃した「小さいおじさん」は本当に実在する?
「タンスの引き出しを開けたら小さいオジサンがいて、“はっ!”と振り向いた」
「お風呂場にいて、排水溝に吸い込まれていった」
等々の話をされているので、アリス作者のような縮小現象とも全く違う。
(実物大の人間はおろか、テレビ画面や写真等、縮小して見える対象の映像がその場にない)
不思議なのはこの人たち全てが同じような「小さいオジサンを見た」と語っていること。
病的な幻覚だとしたら同じ映像になり得ないと思うのだ。
これが幻想や妄想の類だとすれば、いったい何故、これだけ多くの人が同じ映像を観るのか説明してもらいたい。
――で、そういうところを調査して原因究明するのが「異常心理学者」の役目なのでは?
「あれは集団催眠です。何故なら……」
という話を分析的に語ってくれるのだと思った。
がっかりだな。
真実どうなのかはともかく、学者はその立場から分析的な見解を話して欲しいのだが。
その場の論理さえも完全無視し、一方的に偏見を押し付けるだけの「学者」もどきたち。あれではカルト宗教の信者による布教活動と変わらず、聴いていて不快。
何か言いたくなってしまうのでなるべく見たくなかったのだけど、家族が録画していて不可抗力で見てしまった……。
植木女史が主張を180度転向
「占いを信じる人は知能が低い、心理学の祖ユングも知能が低い」
「霊魂を信じる人はバカだから心を病むことが少ない」(要旨)
と主張していた心理学者の植木理恵女史。
ところが今回は急に180度説をひるがえし
「霊魂を信じる人は頭が良くIQが高い傾向あり」
などと言い出した。
植木女史曰く
「私、霊なんか信じる人は知能が低くてバカばかりだと思ってたんですけどぉ、意外とIQの高い人に霊を信じる人が多いことが分かりました~」(要旨/意訳)
……なんなんだろうな、この差別心丸出しの物言い。
(読者の皆様へ。こういう意識を「差別・偏見」と呼ぶのだよ。宗教団体の犯罪行為を怒るのは「差別」と呼ばない)
論拠がないため平気で自説を180度転向できる。
少なくともこれで、「霊魂を信じる人はバカ」などと発言する心理学者たちの頭の悪さが分かった。
ちなみに植木氏が引用した研究論文は子供への実験。
1.「マシュマロを食べるのを我慢したら後で二倍に膨らむ」と教え込む
2.ほとんどの子が何も気にせず食べるが、少数の「律儀な性格」の子は食べるのを我慢する →この群を、「マシュマロとの闘いに勝った子」と呼ぶ
3.「マシュマロとの闘いに勝った子」を追跡調査したところ、他の子と大きく差をつけて成績優位、IQも高くなる傾向があった
ということなのだけど、これは単に自制する能力を調査したものだと思う。
幼少期に自制する能力を身に付けている子は、後に知能が高くなる傾向があることは以前から知られていたはず。
霊を信じるか否か、の話とは少し違うと思う。
ただ「マシュマロとの闘いに勝った」群の性格的律儀さが、カルト宗教につかまってしまった場合に幹部クラスになるほど熱心な宗教活動を行うことに結びつく、ことはあり得る。先般死刑となった元オウム真理教の幹部たちが全員、学歴の高い人々だったことがこれを裏付けている。
∴カルトの害を防ぐためには、学歴云々で線引きして安心するのではなく、「個人で思考する能力(読解力と意志力)」を高めるよう教育を変えることが必要ではないだろうか。
当ブログ内関連記事 ⇒「スピリチュアルを信じる人は知能(知性)が低い」という話の危険性
片頭痛持ちが「小さいオジサン」を見ているわけではない
もう一件。気になったのは異常心理学を研究している杉浦義典氏の発言。
引用
杉浦義典先生は「小さいおじさんが見えるのは片頭痛の前触れ」だとトーク。片頭痛には痛みの前に前兆現象を伴うタイプがあり、自分の身体や周囲の人が巨大化or縮小する幻覚を見る人がいる。昔話の「ふしぎの国のアリス」の作者は片頭痛持ちだったとも言われている。また、UFOを見る現象も片頭痛の可能性もあるという。はあ??
http://kakaku.com/tv/channel=8/programID=21592/episodeID=1188401/
私も片頭痛持ちだが、小さいオジサンなんて見たことがありませんよ。笑
なんと「片頭痛」という用語の中に、あらゆるタイプの頭痛を入れて一括りに語るという暴挙。
『アリス』の作者が体験した「巨大化・縮小して見える現象」は、ウィルス感染による脳炎の症状と見られている。頭痛はそれに伴う症状であって、現代で定義される「片頭痛」とは別物。
UFOに連れ去られた幻覚を語る人のなかにも頭痛を発症する人はいるが、やはり生まれつきの脳障碍や、脳炎または脳梗塞を起こしている場合が多い。(もちろん、幻覚では説明のつかないUFO連れ去られ体験もあるというがここでは除く)
つまり脳細胞に及ぶ病を起こしている場合にこれらの「幻覚」が見えることがあるらしい。
いっぽう、いわゆる「片頭痛」は主に脳血管の拡張によって起こる頭痛のこと。
(反対の症状、血行不良で起きる頭痛も「片頭痛」と呼ぶことがあるが、正確には血管拡張タイプだけを「片頭痛」と呼ぶ)
片頭痛の前兆現象は「幻覚」とは全く異なり、もっと物理的な視覚障害だ。
メカニズムは正確に分かっていないが、血管拡張が一時的に視神経へ影響を及ぼし、画面がエラーを起こしているだけ。
物理的にモニターが邪魔されている感じ。ちょうど、昔の液晶画面を指で押したような状態にそっくり。
実際、体験者として言えば、キラキラの歯車が見える感じは「現実と区別のつかない映像としての幻覚」ではない。小さいオジサンは見えないし、UFOも見えない。笑
だいたい片頭痛の前兆現象が起きている時は、視界が邪魔されてしまうので、焦点の合う場所には何も見えない。
だからその状態の時に「小さいオジサンが見える」と語ることは実態と全く合わない。
参考映像
やっと分かった!
— 霜澤 真 (@oke015) 2017年5月10日
約10年程私を悩ませていた病名!
それは閃輝暗点!
いきなり視界がモザイクがかかったようになり、次第に全体へと広がって物が見難くなります。
そして治った!と思ったら、次は強烈な頭痛…
よく発症するので早く治ってほしいもんです。
写真はイメージ #閃輝暗点
あ、そうだね、まさにこんな感じ。
筆者の場合はこれがもう少し広い範囲で起き、もっと光ってモニターが見えなくなる。
この通り、片頭痛は脳の病気ではないのだから、絶対に上の病気と一括りにして語ってはいけないと思う。
あの番組を観た視聴者が誤って精神科へ行ってしまって、お薬漬けにされ、脳を破壊されて本物の病気になってしまう。芥川龍之介のように。
芥川龍之介の時代には医学が発展していなかったので仕方がないと思っていたが、上の心理学者さんの話を聞くと、どうやら心理学ジャンルには未だに現代医学が浸透していないらしい。(精神科も患者の申告のまま診断して薬を出すところがあると聞く。注意が必要)
前にもこのブログで何度か書いているが、危険だと思ったので再度呼びかけ:
頭痛持ちの方へ、第一に精神科へ行ってはいけない。
きちんとした医療を行う脳神経外科などへ行き、MRI検査を受けてください。
(MRIで脳腫瘍など異常が見つからなかったら、さほど心配要りませんよ。
血管が硬くなったら自然と治ります。つまり、「老化」で治る病気です。笑
深刻になり過ぎて薬を飲み過ぎると体調が悪くなるため気にしないことです。個人差がありますが、私はコーヒーで抑えられます)
片頭痛について詳細と筆者の治し方 ⇒あの歯車、(芥川龍之介と片頭痛の話)
いつもこの番組に出る心理学者たちは差別と偏見が強くて酷いなと思うが、今回は人の身体に害を及ぼす誤報なので非常に有害。
BPOさん、何とかしてください。
〔8/20 もう一つ資料追加〕
漫画家の加藤マユミさんが書いた「閃輝暗点」の説明が分かりやすかったので貼っておきます。閃輝暗点の症状は、脳障碍や精神病による幻覚と間違えやすいので、どうか注意していただきたいです。拡散希望。
「閃輝暗点」(せんきあんてん)って知ってますか?
— 加藤マユミ@「おじさんと女子高生」2巻発売中 (@katomayumi) 2018年4月15日
余談。「小さいオジサン」って何だろう?
ところで「小さいオジサン」って何だろうね。笑
昔から「小さいオジサンが見える」と言う人はよくいて、不思議なのだが。
小さいオジサンが見える人で有名なのは、釈由美子さん。それから的場浩司さんとか。
まとめ参照 ⇒釈由美子も目撃した「小さいおじさん」は本当に実在する?
「タンスの引き出しを開けたら小さいオジサンがいて、“はっ!”と振り向いた」
「お風呂場にいて、排水溝に吸い込まれていった」
等々の話をされているので、アリス作者のような縮小現象とも全く違う。
(実物大の人間はおろか、テレビ画面や写真等、縮小して見える対象の映像がその場にない)
不思議なのはこの人たち全てが同じような「小さいオジサンを見た」と語っていること。
病的な幻覚だとしたら同じ映像になり得ないと思うのだ。
これが幻想や妄想の類だとすれば、いったい何故、これだけ多くの人が同じ映像を観るのか説明してもらいたい。
――で、そういうところを調査して原因究明するのが「異常心理学者」の役目なのでは?
「あれは集団催眠です。何故なら……」
という話を分析的に語ってくれるのだと思った。
がっかりだな。
真実どうなのかはともかく、学者はその立場から分析的な見解を話して欲しいのだが。
その場の論理さえも完全無視し、一方的に偏見を押し付けるだけの「学者」もどきたち。あれではカルト宗教の信者による布教活動と変わらず、聴いていて不快。
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