6/2 S様メールより
我傍に立つを読みました。
歴史を見ると庶民の事を本気で考えられる為政者は珍しいのでこの小説の主人公や彼の主君のような方がかつて存在してくれたことを嬉しく思います。
こうした方の周りにさえ利己的な欲を持った人たちが存在しているのを見ると「人とはなんて業の深い存在なのだろうか」と思わずにはいられません。
吉野様、素晴らしい小説を書いてくださり本当にありがとうございます。
こちらこそ拙著をお読みいただき、ご感想をくださってありがとうございます。
最近は現実ばかりに目を向けていて、小説世界のことを忘れていました。…と言うより過去のイメージがすっかり現実と入れ替わってしまった、というだけで、『我傍に立つ』の話を延々と続けている状態であることに変わりはないのですが。
今たいして違和感もなく、“架空小説”を書いていたときと同じ感覚のまま語ることができているのは、思えば不思議なことです。
現実と重なってしまうから、苦しさや悲しみもそのままダイレクトに受けてしまう。
相変わらず怒ったり泣いたりの醜態をさらしてお恥ずかしい限りです。
言うなれば今の私は、記憶(イメージ)が現実で続いている状況。――これは一部の人から見れば「不幸なこと」で、私は「可哀そうな人」なのかもしれません。でも最近、自分は今ここで結果を眺めて怒ったり泣いたりすることが使命なのだと気付きました。
S様が仰る通り、「利己的な欲を持った人たちが存在している」のです。いつの時代も。
今はますます人間が酷くなっている気がします。
だからいつか“天道”が蘇る日を願って、このか細い声でも叫び続けていこうと思います。
(歴史館記事へ)リンクを貼らせて下さい。はい、もちろん!
私の記事へのリンクはいつでもご自由に。…と言うより、ありがたいです。本当に。
今後ともよろしくお願い致します。