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『妻、小学生になる。』感想 生まれ変わりは憑依か現実逃避か?

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最近『妻、小学生になる。』という漫画原作のドラマを観ています。
あまり期待していなかったのですが心温まる物語でして、けっこうはまっています。
世間でもメディアの予想を裏切って今季のドラマで最もヒットしているそう。Gyaoでは視聴数一位となっています。

【リンク】
ドラマ原作紹介(公式)

ストーリー紹介


Wikipediaより:
10年前、妻の貴恵を亡くした愛妻家の新島圭介と娘の麻衣はずっと失意の中にいた。そんなある日の夕刻、小学生の女の子が自分は他界した貴恵の生まれ変わりだと言って新島家を訪れた。最初は冷やかしかと思ったが、その子は家族しか知らない情報を伝え続け、圭介と麻衣はその子が「貴恵」であると認識する。そして三人は「家族」として行動を共にするようになる。だが、その女子小学生・白石万理華は今生の母・千嘉にネグレクトされて暮らしていた。

生まれ変わりモノと言えば「異世界転生」ばかりのこのご時世に、めずらしく直球で現実世界への生まれ変わりを描いた作品です。
ただし本質的にはホームドラマ、かな。
家族の再生がメインテーマだと思います。

お昼の時間帯に放送しても良さそうなほのぼのドラマなのですが、「生まれ変わり」というファンタジー設定があることでスリリングな展開も起き、飽きずに観ることができます。

役者さんたちの演技も素晴らしいですね。
主役の堤真一氏はここのところ多かった強気なボス役とは違う、弱気だが優し気なおじさん役に好感が持てます。
「帰ってきた妻」役の小学生、毎田暖乃ちゃんは脅威の演技力。石田ゆり子さんの仕草・喋り方の完コピでネットをざわつかせているようです。大人ぶった喋り方が可愛い。彼女が泣いているシーンでは涙誘われます。

しかしこのドラマには「妻が小学生になる、という設定が気持ち悪い」「小学生とオッサンの恋愛は生理的に無理」というネガティブ意見もあるようです。
たぶん、昔から一部に熱烈なファンがいるロリコン妄想作品と重ねてしまうから気持ち悪く感じるのではないか?と…。
(妻が若くなっていくなど犯罪を避けるためのファンタジー設定で、子供と恋愛する話を描く作品ジャンル)
分からないではない。苦手な人は観ないほうが良いでしょう。
ただこの作品はいかがわしい内容ではありませんし、本質テーマが良いので観る価値ありと思います。細かいことにこだわらない方は、ぜひ。

生まれ変わり設定には首を傾げるところも


肝心の「生まれ変わり」という設定についてですが、そこはもちろんフィクションですから整合性に欠ける部分もあります。
(3/20追記 クライマックスまで観て気付きました、このドラマは細部まで正確で整合性に欠けるところはなかったのだと。すみませんでした)

私は一応、「生まれ変わり」に関する話を書いている者として大真面目に実際※との違いを指摘してみます。

※体験者の話

■前世の記憶を思い出しても「人格」は変わらない


これはこのブログで何度も書いてきた話ですが、大事なことなので繰り返し書いておきます。

大前提として、記憶がなくても前世の人格と今の人格は一続きです。
言語や数字などの表層記憶を失っても本質性格のパターンは変わりません。(脳が健康である場合。つまり肉体側に人格を再現する機能が備わっていることは必須)

転生すれば時代や立場が違うし、具体的な記憶を失っていますので表面的には性格が違って見えることもあります。ただし魂性格=無意識の行動が急に変わることはありませんので、どこかに続きの人格である証が現れると思います。
たとえば、ふとした仕草や態度、考え方、話す内容(文章)などに前世の雰囲気を宿しているはずです。

得意・不得意ジャンルも前世と概ね同じ
地球上のことは地球でしか訓練できませんので、地球へ戻って来た魂は過去にここで訓練したジャンルを得意とします。記憶がなくても「生まれつき何故か得意」といった感覚があります。
逆に訓練不足のジャンルは「生まれつき苦手」という意識を持つものです。

だから、このドラマで描かれたように「前世記憶を思い出したら急にバスケが得意になった」とか「現世で得意だったお絵描きが急に下手になった」ということはあり得ません。
もちろん人格も変わらないので、「あなたはマリカちゃんじゃない!」と親友に言われることも絶対に起きません。
そのようなことが起こるのは他者の魂に体を乗っ取られるという「憑依(ひょうい)」の場合だけです。

ちなみに私も、前世記憶を思い出して以降に「人格変わった」とか「あなたは吉野さんじゃない!」と言われたことなど一度もありません。
そう言われるくらい超天才に変身することを夢見ていましたが(笑)、ついに叶わず。残念。前世が超人ではありませんから当然でした。

このことは今世、生きている間に記憶喪失となった場合でも同じかと思います。
脳に損傷がなくて人格を再現する機能が正常なら、たとえ自分がどこの誰か分からなくなったとしても基本的な言動はほぼ変わらないのです。

もしかしたらこのドラマは最終的に生まれ変わりではなく憑依だった、という展開になるのかもしれませんが。そこまで正確だったら凄いなと思います。
 →すみません。正確だったようです…

現実にはフィクションで生まれ変わりや記憶喪失を用いる場合、このドラマ前半のように人格が変貌する設定で描くものが多くあります。
個人的には良くない勘違いだなあ、と思います。
事故などで記憶喪失となった家族を別人と見てしまいがちになるし、「どうせ年取ったら記憶失うんだから努力しても意味なし」と思って鍛錬しなくなる人も出てくるからです。
あるいはこの勘違いに基づき、「歴史修正すれば無かったことになる」と言って虐殺などの極悪非道しほうだい、嘘をつき放題の国・団体もあります。

「記憶(脳のメモリ)=人格」
「記憶(歴史)は書き替え可能」
という勘違いこそ、道徳心劣化の根源かもしれません。

【関連記事】記憶喪失でも人格は変わりません。人格は脳・行動・魂の個性がつくる

■前世が「現実逃避」になるとは限らない


ドラマ中、マリカちゃんが前世の弟に
「君は今の現実が辛いから、前世なんていう妄想に逃げ込んでいるんでしょ? 現実逃避って言うんだよ、それ」
などという酷い言葉を浴びせられるシーンがありました。
このシーンを見て、視聴者の皆さんも「うんうん、その通り。前世という妄想は全て現実逃避だ」と納得したのではないでしょうか?

それも勘違いだと思います。
何故なら実際に前世記憶持つ人の多くが、虐待や戦死など悲惨な記憶を抱えているからです。

もちろんどんな人生であっても100%辛いことばかりではありません。
前世のうち幸福だった時期の思い出が今を支えてくれる、ということはあります。私もそうです。
ただそれは「現実逃避」で逃げ込む、という感覚とは全く違いますね。

私に限って言えば、「現実逃避」とはむしろ前世から目を逸らすことだったりします。
今の幸福な日常だけに溺れて生きれば幸せですよ、本当に。
でも人(魂)にはクリアすべき運命があって、未来への責任があります。
苦しくて潰れるくらいなら回避のため逃げてもいいですが、そのまま永遠に目を逸らしてばかりでは駄目だと思いますね。

今後の展開に期待


以上『妻、小学生になる』の前半を観ての感想でした。

最後のほうはリアリティの観点から指摘してすみません。
今後はフィクションとして愉しみたいと思います。

前世の家族と再会し、前世の人格を認めてもらって交流できるとはそれこそフィクションだけの夢物語。
羨ましい夢として堪能させていただきます。
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