現代世間話

    新時代♪を唄う人に気を付けて。自然主義スピリチュアル(新全体主義)にご注意を

    ado-uta.pngAdo公式『ウタカタララバイ』より画像引用

    ここのところ書いてきた件で、ようやく本題。前回ChatGPTの記事にて最後のほうで少し触れた話についてです。

    コロナ流行やChatGPTなどの「ビッグブラザー」誕生と連動し、最近スピリチュアル界隈で“自然主義者”たちが極端な全体主義を布教していると書きました。

    やはり具体例としてURLを貼ると面倒なことになりそうだから、彼らの主張を要旨で紹介しながらお話しすることとします。

    自然主義者とは


    “自然主義者”と呼んでいますが、本人たちがそう名乗っているわけではありません。

    彼らが自分たちの思想について
    「これは自然法則である。科学である」
    と断言することから、今のところ筆者がこう呼んでいるだけのことです。

    あるいは“新全体主義者”とでも名付けましょうか。
    (すでに他の呼び名があることをご存じの方は教えてください)

    彼らの主張内容は前回も箇条書きで挙げた通り。
    ここでもう少し詳しくご紹介しておきます。

    主張1.人間に自由意志は一切ない


    全員が共通して
    「人間、生物=魂に自由意志は一切ない」
    と説きます。
    どうやらこれが彼らの思想の肝(キモ)のようです。

    キリスト教などの一神教が説く
    「世界は一つの神が創造した。世界の始まりから終わりまで完全に神が計画している。だから人間を含めたすべての生物に自由意志などない」
    という“一神独裁”であれば、人類奴隷化を目的とした宗教教義であることが分かりやすい。

    しかしそうではなく、この自然主義者たちは仏教的な思想に結び付けて独裁を説くというアクロバットな手法を採用しているからやっかいです。

    どういうことか。実際の主張をかいつまんで引用してみます。
    魂が輪廻するとしても、自分の行ったこと(カルマ)の結果からは逃れることができない。
    これは自然法則、科学で証明されていることだから覆すことは絶対不可能。

    しょせん世界は唯物
    だから魂は自然の奴隷で物質でしかない。
    したがって人間に自由意志があるという考えは錯覚であり、人間=魂には一切の自由意志はない。
    だそうです。

    まず「科学」「物理」の定義が間違っていることはご愛敬。
    (物理と言うべき。それと魂次元、スピリチュアル次元は“物質”世界ではないので概念として間違っている)
    まあスピリチュアル次元にも法則がある点で物質に準じるという話なら、分からないでもないですが。あるいは、精神は素粒子なのだという定義を先に置いたならば。
    この人たちはスピリチュアリストを装いながら、結局「唯物主義者」であるところ大いに引っ掛かります。

    また一見するとインド思想的。
    仏教思想としては確かに正しい面もあります。そのため真理であるかのような印象を与えるでしょう。
    しかし 途中で話が飛躍、根本から破綻していることがお分かりでしょうか。

    「因果法則から逃れられない」
    だから
    「因果法則の奴隷だ」?
    「自由意志は一切ない」??
    はあ。
    ではまずその行動(カルマ)を選択したのは誰なのでしょうね。

    全ての存在が自然法則から逃れられないことは真実としても、その法則はカルマというエネルギーがなければ発動しない。

    このことは人間と機械との関係で考えれば分かると思います。
    ここでは分かりやすく機械を「車」にたとえて話してみます。

    「人間は車に支配されている」と比喩として言うことはあっても、本気でそう信じている人はいないでしょう。
    車はガソリンや電気などのエネルギーと、人間の方向を定める“意志”がなければ動きません。
    AIは単独で考え方向を指示しているかのようですが、それもプログラム製作者や利用者、あるいは人間ビッグデータの意志を反映しているだけです。つまりAIも間接的に人間の意志で動いている機械。AI自身に“意志”はなく、したがって人生目標など本質的な方向を定めることはできません。この本質的な方向を定めることができるのが意志を持つ精神(魂)だけ。

    宇宙法則も同じく、自由意志による行い(カルマ)というエネルギー及び方向指示があって初めてシステムが発現するわけです。
    だからむしろ世界を支配し、動かしているのは魂のほうだと言えます。

    それなのにエネルギーのほうがシステムに支配されていると説くのは本末転倒。逆さ理論というもので、根本から話の筋が破綻しています。

    全体主義支配のためにゴリ押しでインド・カルマ思想を逆さまに書き換えた印象ですね。
    これも反転の呪詛というものでしょうか?

    主張2.人類は一つの生命体としてバージョンアップする


    そのように自称“科学”の自然主義によって
    「人間(魂)に自由意志はない」
    ということに設定した後、
    人類はもともと一つの生命体である。
    これまでは自由意志があるという錯覚から個人主義というおぞましい思想が生まれ、人類は自由主義に侵されてバラバラにされた。
    今後訪れる新時代には、人類は一つの生命体として生まれ変わりバージョンアップする。

    自由意志があるという錯覚を捨てて我々は一つになり、幸福になるのだ!
    ハイル、ビッグブラザー!!
    というわけですね。はいはい。

    あるいは「新時代だ♪」byウタ ですか。

    「ひとりぼっちには飽き飽きなの 繋がっていたいの」
    「リアルなんて要らないよね?」
    「後で気付いたってもう遅い 入れてあげないんだから 手間取らせないで」
    「ねえ教えて 何がいけないの? この場はユートピア だって望み通りでしょ?」
    「ほら早くこっちおいで 全てが楽しいステージ上 一緒に唄おう」
    「一抜けも 二抜けもさせない、させない!」

    引用元↓

    怖いなあ新全体主義者ウタちゃん。
    (この歌詞はつくづくうまいと思った。オーウェルかFAKE TYPE.か? というくらいディストピア教祖の核心を表現している)

    主張3.全体に従えばハッピー! 幸福になれるからエゴ(自由意志)を捨てろと説く


    自然主義者たちが口を揃えて説くのは、
    「エゴ=自由意志こそ全ての元凶」
    「自由主義は悪」
    ということです。

    エゴという錯覚に囚われているからあらゆる争い、苦痛が生まれるのであって、エゴを棄てれば幸せになれる。
    人類は一つの生命体という真理に目覚めて自分の意志を棄て、全体に従えば幸福になれる……と。

    仏教でも確かにエゴ(自我)を敵視して
    「この世は無。全ての囚われを棄てよ」
    と説く教えがあります。
    (かなり乱暴に色即是空を解釈した考えで、勘違いと言えるのですが。それを正しい仏教の解釈だと信じている人が多いことは事実です)
    しかし今その時期が来たと説くのは少々極端過ぎます。

    全人類が悟りを得てアガリとなる時がもう来たって?
    そんなわけないじゃないですか。魂は地上に生きている時点で幼稚園児以下。最も進んだ魂でも小学生程度。それなのに悟りを得たとの勘違いのもとで話をするのは、園児が自分の相続について遺言公正証書を作るのと同じくらいのギャグですよ。
    まして、業の深いあなた方ごときが釈迦と同等だとでも!? 宇宙法則をなめ過ぎ。

    そんなスケールの大きい“宇宙法則”の真理を、次元の異なる人間社会にそのまま当てはめ
    「今すぐ自由意志を捨てろ。全体に従え。そうしなければ人類の進化から乗り遅れるぞ」
    と脅迫するのは、やはり
    ハイル・ビッグブラザー!
    と唱う全体主義イデオロギー以外の何物でもないでしょう。

    悟り体験に至る話があいまい、詳細を訊いても答えないのは思想団体の宣伝部員


    この自然主義を宣伝している人たちはいったい何者なのでしょうか?

    今のところ団体の信者を名乗ってはいませんし、特定の教祖名も出されていません。
    しかし、主張の内容が似通っていることから背後に何らかの思想団体が存在することは明らかです。

    何よりも「自分の体験から悟った真理」と言いながら、その体験や経緯については曖昧にしている。触れたがらない。詳細を質問しても「いつか話します」と言ってはぐらかす点が怪しい。

    個人としてスピリチュアル的な体験をした人は、真理について話す場合、そこへ至った自己の体験を詳細に語らずにはいられない※からです。私がそうしているようにです。

    経緯に触れようとしない、あるいは漠然としたエピソードしか話さない人は空想癖のある人か、思想団体または宗教団体の宣伝部員と考えられます。

    ※詳細なエピソードを創り込んだうえで勧誘活動する場合もあるのでは…? との反論もあると思いますが、コストを考えれば詳細に創り込む意味がありません。曖昧な話でも信じる人は信じる。詐欺団体は信じる人だけ釣り上げればいいのだから、コストをかけて詳細設定を創り込むことは無意味。
    (このように詳細エピソードを占星術と矛盾させずに創り込むなどは難しい。創作するとすればハイコストになると思われ)
    そもそも漠然としたエピソードでさえ鵜呑みにする“信じやすい人”だけを釣る目的から、わざと話を曖昧にすることも考えられます。
    たとえばマルクスの理論は誤謬だらけですが、それでも信じることができる信者選別のため故意にそうした可能性もあります。そのほうが無考えに言うことを聞くロボット的な兵隊を得られるからです。

    目的は全体主義をあまねく浸透させることか?


    今のところこの自然主義者の背後にどのような思想団体がいるのかは分かりません。
    が、「ChatGPTを使うと皆ハッピーになる」という宣伝が大々的に行われるようになってから目につくようになってきたことは興味深いと言えます。

    彼らのアカウントを遡ると実際の活動開始はもう少し前、コロナ感染拡大のあたりからでしょうか?
    いわゆるグレート・リセット後のニューワールドオーダーを目指す左の動きと連動した工作のようですので、同じ系列の人たちによる活動と推測できます。

    唯物主義かつ一神教イデオロギーに帰依している彼らにとって、対立しているはずの

    ・スピリチュアリズム
    ・仏教
    ・多神教

    まで別のものにすり替えて利用しているところが悪質だなと思います。

    「多様性、多様性」
    とお題目を唱え始めたことに似ていますね。

    本質が全体主義者であり、多様性などは微塵も持ち合わせないくせに、口から出まかせで正反対の主義を大合唱している。
    自分たちが唱えることでその言葉の力を吸い取り、無効化させる工作なのだろうと思います。

    そしてどうやら言葉と同様に宗教も盗もうとしている。

    おそらく今の彼らにとっての最大の敵は全体主義を邪魔する東アジアの思想。
    特に、キリスト教が普及していない極東地域では支配のネックとなっています。

    潰せるものなら仏教や神道を潰したいと考えているらしく、既にその方面から工作がされていることは前にも書きました。
    ただし完全に潰せなかったときの保険として、“中身を作り変える”工作が行われているのだと思います。

    いずれにしてもすべては計画された全体主義社会を実現するための工作。
    ビッグブラザーが支配する彼らにとってのユートピア(我々にとってのディストピア)、新時代のための準備です。

    あのような思想に騙されて信者となってはいけませんよ。
    全体主義に抗うことは難しくても、せめて異端者を殺す側の兵隊になるべきではありません。

    ディストピア化計画は必ず失敗します(その前に大混乱が起きるかもしれないけど)。
    冷めた目で観察していきましょう。
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