2023
Aug
27
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『トリリオンゲーム』面白いです。現代版だからハッタリ設定も無責任に楽しめた
最近は三国時代を眺め過ぎて疲れているため、せめて現代ドラマなどを観て気を紛らせるようにしています。
息抜きでドラマ感想の雑談を書いておきます。
今季では『トリリオンゲーム』が一番面白いかな。
またしてもどこかフィクションの『三国志』を思わせる設定だったので苦笑しましたが。
避けるつもりだったのに『三国志』の影響を発見してしまうとは、難儀な環境だな…と思いました。
“ハッタリかます”才能を持つハルくんの嘘八百ぶりは、またフィクション孔明のよう。
いつもなら私の地雷が炸裂しているところです。
しかし、そのものズバリで名を何度も出したり、明白にモデルにされて重い気持ちが織り込まれている中華ドラマ(『晩媚と影』や『琅琊榜』)とは異なり、純粋に物語の根本が似ていただけの『トリリオン』はセーフでした。
第一話のハルくん陰陽師扮装、“電波妨害”作戦には脱帽です。不謹慎ながらつい笑ってしまいました。
反則ではあるのですが嫌な気持ちにはなりません。宣伝効果を狙う目的に適っていて筋が通る。
可愛げがあって許せる範囲のずる賢さと言えます。この点、とてもマンガっぽくて爽快感があります。
「なるほど。ハッタリにて大逆転勝利する物語は面白いものなんだなあ」と客観的に分かりました。
フィクション『三国志』へ、やんや拍手喝采を送った昔の庶民たちの気持ちが理解できる気がします。
現代が舞台の別物だから無責任に楽しめて面白かったのだと言えるでしょう。
しかもさすがマンガ原作だけあって細部に至るまで話が練られていることには感動を覚えました。
よくまあここまで様々な分野の知識を調べている。素晴らしい。
もちろんマンガならではのご都合主義は否めませんが、エンターテイメントに徹している作者の誠実さが分かるので許せてしまいます。
私はこのドラマの中で、オジサンが若者たちを眺めて「ニヤリ」とする場面が大好きです。
たとえば伝説のゲームクリエイターが、新規のゲームを作るためにアイディアをぶつけ合う若者たちを見て「ニヤリ」と顔をほころばせる場面など。
「懐かしいなあ。こういうの」
と、若者を見たオジサンが幸せな表情になる場面には感動してしまいます。
自分と重ねてしまうからでしょうか?(年寄り。笑)
ゲームクリエイター蛇島の口癖、
「心を震わせる瞬間がそこにある」
には痺れました。このドラマ中で一番大好きなセリフです。
人は心を震わせる瞬間にそれを支持するもの。私もそう思う。
もっと好きなシーンは冒頭、ハルのガクに対する永遠の友情が垣間見える場面です。
言葉では明言されないのですが友情がしっかりと伝わり、物語を貫くテーマとなります。
この物語の根幹に流れるテーマが“友情”であることが私を惹きつける理由。
ちなみにこの物語中、私が最も共鳴する登場人物はガクくんです。
ハルではなくてガクね。ここ強調。
あの不器用でハッタリかませないところ、自信がなくコミュ障なところなどはまさに。
ガクが違法ハッキングをするシーンで躊躇し、指が震えているのを見た時には「ああ。このキャラは自分だ」と思いました。
今の私はガクくんほど善良な正直者ではなく、敵ならば罠にかけることも辞さない(と決意している)のですが、やはり最後の最後で踏み込めずにアドバイスだけ残すような真似をしてしまいそうです。
いっぽうハルくんは、かつての私の主人そっくりだなと懐かしく眺めてしまいます。
タイプは全然違いますがね。そして作戦など細かな事務はこちらが担ったことは確かですが。
ただ本質的な関係が、ハル=主人・ガク=私でした。
彼は私の何を気に入ってくださったのだか。あちこちで「コイツ天才だから」と宣伝しまくり、高みに引っ張り上げてから、「君ならできる」と告げ去ってしまわれた。
外から見れば私がハルくんで主人がガクくんに見えたのでしょうが、逆なのですよ。
実はその点だけ、あの当時から反転していたのだと言えます。
そんな懐かしいことまで思い出させてくれる素晴らしいドラマです。
私は原作を知らないので結末がどうなるか分かりませんが、どうか友情のテーマだけは裏切って欲しくないと願っています。
息抜きでドラマ感想の雑談を書いておきます。
『トリリオンゲーム』の爽快感に脱帽
今季では『トリリオンゲーム』が一番面白いかな。
またしてもどこかフィクションの『三国志』を思わせる設定だったので苦笑しましたが。
避けるつもりだったのに『三国志』の影響を発見してしまうとは、難儀な環境だな…と思いました。
“ハッタリかます”才能を持つハルくんの嘘八百ぶりは、またフィクション孔明のよう。
いつもなら私の地雷が炸裂しているところです。
しかし、そのものズバリで名を何度も出したり、明白にモデルにされて重い気持ちが織り込まれている中華ドラマ(『晩媚と影』や『琅琊榜』)とは異なり、純粋に物語の根本が似ていただけの『トリリオン』はセーフでした。
第一話のハルくん陰陽師扮装、“電波妨害”作戦には脱帽です。不謹慎ながらつい笑ってしまいました。
反則ではあるのですが嫌な気持ちにはなりません。宣伝効果を狙う目的に適っていて筋が通る。
可愛げがあって許せる範囲のずる賢さと言えます。この点、とてもマンガっぽくて爽快感があります。
「なるほど。ハッタリにて大逆転勝利する物語は面白いものなんだなあ」と客観的に分かりました。
フィクション『三国志』へ、やんや拍手喝采を送った昔の庶民たちの気持ちが理解できる気がします。
現代が舞台の別物だから無責任に楽しめて面白かったのだと言えるでしょう。
しかもさすがマンガ原作だけあって細部に至るまで話が練られていることには感動を覚えました。
よくまあここまで様々な分野の知識を調べている。素晴らしい。
もちろんマンガならではのご都合主義は否めませんが、エンターテイメントに徹している作者の誠実さが分かるので許せてしまいます。
心を震わせる瞬間
私はこのドラマの中で、オジサンが若者たちを眺めて「ニヤリ」とする場面が大好きです。
たとえば伝説のゲームクリエイターが、新規のゲームを作るためにアイディアをぶつけ合う若者たちを見て「ニヤリ」と顔をほころばせる場面など。
「懐かしいなあ。こういうの」
と、若者を見たオジサンが幸せな表情になる場面には感動してしまいます。
自分と重ねてしまうからでしょうか?(年寄り。笑)
ゲームクリエイター蛇島の口癖、
「心を震わせる瞬間がそこにある」
には痺れました。このドラマ中で一番大好きなセリフです。
人は心を震わせる瞬間にそれを支持するもの。私もそう思う。
友情というテーマがこの物語の根本にある
もっと好きなシーンは冒頭、ハルのガクに対する永遠の友情が垣間見える場面です。
言葉では明言されないのですが友情がしっかりと伝わり、物語を貫くテーマとなります。
この物語の根幹に流れるテーマが“友情”であることが私を惹きつける理由。
ちなみにこの物語中、私が最も共鳴する登場人物はガクくんです。
ハルではなくてガクね。ここ強調。
あの不器用でハッタリかませないところ、自信がなくコミュ障なところなどはまさに。
ガクが違法ハッキングをするシーンで躊躇し、指が震えているのを見た時には「ああ。このキャラは自分だ」と思いました。
今の私はガクくんほど善良な正直者ではなく、敵ならば罠にかけることも辞さない(と決意している)のですが、やはり最後の最後で踏み込めずにアドバイスだけ残すような真似をしてしまいそうです。
いっぽうハルくんは、かつての私の主人そっくりだなと懐かしく眺めてしまいます。
タイプは全然違いますがね。そして作戦など細かな事務はこちらが担ったことは確かですが。
ただ本質的な関係が、ハル=主人・ガク=私でした。
彼は私の何を気に入ってくださったのだか。あちこちで「コイツ天才だから」と宣伝しまくり、高みに引っ張り上げてから、「君ならできる」と告げ去ってしまわれた。
外から見れば私がハルくんで主人がガクくんに見えたのでしょうが、逆なのですよ。
実はその点だけ、あの当時から反転していたのだと言えます。
そんな懐かしいことまで思い出させてくれる素晴らしいドラマです。
私は原作を知らないので結末がどうなるか分かりませんが、どうか友情のテーマだけは裏切って欲しくないと願っています。
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