我傍的、ここだけの話

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記憶にあるあの旧い家、

後で読書館で書くかもしれないが、とりあえずのメモ。

先ほどテレビで見かけた『斜陽館』のドールハウスに驚いていました。

島木英文・啓子作『斜陽館』 太宰治の生家
この家に対する太宰の感情「風情も何もない。ただ大きいのである。(中略)おそろしく頑丈なつくりの家ではあるが、しかし、何の趣もない。」(太宰治「苦悩の年鑑」)を、空間的にどう表現するか? それが今回、自分に突き付けられた重い課題でした。実際の建物より光の表現を控えめにし、木材の着彩も黒っぽく仕上げたのも自分なりに解釈した答えです。(島木)

>光の表現を控えめにし、木材の着彩も黒っぽく仕上げた

というところが本当に凄い。

このドールハウスを眺めていると、太宰の『斜陽』を読んだ時に覚えた共感を思い出します。
退廃した旧家の暗い空気感が伝わってくる。
(『斜陽』は太宰の生家の話ではなく太田静子の家の話。太宰の生家は『津軽』に描かれています。いずれにしろあの時代の傾き始めた旧家の雰囲気が描かれている小説です)

私(現世)も名家にて幼年期を過ごしたのですが、思い出のなかで柱や天井は黒くイメージされます。
築100年以上と建物が古かったので現実に煤けて黒かったのかもしれない。しかし幼い頃の「真っ暗な思い出」がいっそう天井などを暗くイメージさせている気がします。

人間の記憶はその時の心によって景色の「色合い」が変わる。
晴れ晴れとした気分の時は明るくカラフルに、暗い気分の時は灰色に記憶されてしまう。
だから建物でも絵でも、現実そのまま再現すればいいというものではないんだな。

このような「色合い」は本人しか分からないものでしょう。だから本来は絵画などで本人が描かない限り再現はされないのだと思う。
しかしこうして文章から他人の心象を再現する人もいるのですね。
なんと誠実で、深い読み手。
感動しました。


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