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「師は憂う」、ということのない現代

この機会に改めて『地水師』の解釈を読んでいて、
「「師は憂う」とあります」
という文を目にし頭痛を覚えていた。

現代の「師」たち、つまり軍事を担当する各国のトップリーダーたちが本気で「憂う」ということはないのではないだろうか?

と、一般人・素人の私が言うのも何だけど。
庶民ならではの生意気な雑感。
最近ずっとアメリカ近代のノンフィクションを読んでいたのだが、大統領周辺に軍事のプロが誰もおらず、素人集団だけでおぼつかない作戦を繰り出し続けていたことを知り心底から恐怖を覚えた。
(その結果がソマリアだし、現在も続くシリアの悲劇。幼稚なことをして他人の国を混乱に陥れたアメリカは責任を取って難民全て引き受けるべきだ)

せめて軍事くらいはもう少しプロフェッショナルな人たちが継続して支えているのだと思っていたが、大統領が変わるたび軍事トップも総入れ替えで彼らの権限があまりにも強いので、下の本当のプロたちが発言する余地はない。
つまり素人だけであの強大な軍事力を操作している。
ジャンボジェット機をゲームマニアの幼稚園生が操縦するようなことが常態となっている。

そうは言っても、軍出身のベテランがトップにいるから安心?
否、軍事トップは軍出身者なら上手に担えるというものではないだろう。
どれほど軍事を学習し兵器に精通した人でも、トップに就かなければ知ることの出来ない機密情報があるはずで、就任してからその情報を学ぶだけでも時間がかかるはずだが。
その学習期間中に、戦闘があったらどうするのか。
素人が無知なまま思いつきでミサイルボタンを押すしかない、……これは例えばの話ではなく、実際に現代の世界で起きていることだ。
戦略どころか(短期の)作戦もない。
あれでは近所の痛いおじさんの恫喝に過ぎない。今この情勢で最も危険となる相手の気分を損ねてどうするのだ。どうしてくれるのだ。後で自分の首を絞め、周りにも迷惑をかけることが分かっていない。

民主主義のトップは、ようやく慣れ始めた頃に選挙で変わる。
だからトップの座に座るのは常に素人である。
これが、「シビリアンコントロール」の真相か。
シビリアンコントロール、本来は「文民が軍を見張って暴走を抑える」という意味だったはずなのだが、現実は素人自身が操縦桿を握り操縦してしまっている。専門家たる操縦士は懸命に後ろからアドバイスしているが、素人にはそのアドバイスの意味も理解できないことが多い。ジェット機なら確実に落ちる。

これでよく今も世界が存在しているなと感心する。
無論シリア等々にとっては既に世界は存在していないも同然だが。
腹の立つことに児戯で他国を崩壊させている張本人たちは、本土でのうのうとビッグバーガーを頬張っているのだな。
それでも生きていられるほど圧倒の軍事力を持っているから救われているだけで、もし彼らの軍事力が他と対等か、他より少し上回っている程度ならあっと言う間に攻撃され滅亡するだろう。

現代は恐ろしい時代だ、とつくづく思う。
今の民主主義はシステム的に破綻しているな。

※追記: 私は「民主」がいけないと言っているのではないし、ファシストでもなければ右翼でもない。むしろ為政者は「民主」であることを胸に刻み、「仁民」を徹底すべきだと思う者。しかし現代のお粗末な民主主義(愚劣なポピュリズム)によって正常な機能を失った国家はもはや国家と呼べる存在ではないと考える。素人に操縦桿を握られた国家は凶器でしかない。
参照→筆者スタンス補足。民主主義者か、独裁主義者か?

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