プラネタリウムの惑星解説から冥王星が消えていた

この間、相模原博物館のプラネタリウムへ行ったと書いたが、プラネタリウムでも常設展示でも冥王星が抹消されていて複雑な気分になった。

冥王星そのものに触れないようにするかのように表示自体がない。
太陽系惑星として扱われた過去などなかったかのよう。

まるで罪を犯した人の情報が社会からこっそり削除され、始めから存在しなかったものとして扱われる様を見ているようだった。
政治界や芸能界を見ているようであまり気分が良くない。

冥王星が天文学界の「惑星」という基準に当てはまらず、「惑星」から「準惑星」へ転落したことは理解する。
だけど長いこと人類社会で太陽系惑星として扱われてきた星を、これほど急に「なかったもの」とするのはいかがなものか。

冥王星がプラネタリウムの解説から削除されたということは、今後、ほとんどの子供たちは「冥王星」という星の名前さえ知らずに育つことになる。
教科書でも教えないようになるのだろうか。
世代間で話が噛み合わないギャップがまた一つ増えるな。

話が噛み合わない、程度なら笑い話で済むが。

占星術では未だに冥王星は重要な星だ。
占星術の書物を手に取れば必ず冥王星が載っているし、その星が人類へどれだけ影響を与えてきたかの解説にも多くのページが割かれている。
そんな書物に触れた子供たちはまず
「メイオウセイって何??」
と耳慣れない単語を調べ、歴史を学ぶことからスタートしなければならない。余計な手間だよな。

占星術をよく知らない人たちは、非科学的な分野のことはどうでもいいと嘲笑するだけだろう。
まして
「天文学界が冥王星を削除したんだから占星術からも削除すべきなんじゃないの。占いってそういうものでしょ」
と思うのが一般の方の発想。
驚いたことに同じ声が占星術界からも聞こえてくる。
だけど、私はその考え方は間違っていると思う。

“占星術はどうして当たるのか”
というテーマにも関わって来るのでまた別の機会に詳しく書くが、その惑星が象徴する未来が当たるかどうかは大きさや重力などではなく、社会に影響を与えている度合いこそが重要
その「社会」とは、人類だけではなく太陽系に関わる意思(魂)たちも含まれると推測される。
このため人類が惑星を発見したかどうかに関わらず、古代から影響力※を持っていた惑星がある。冥王星はその代表。
だから一時の天文学界基準に合わせて、それまで惑星として扱われてきたメジャーな星を占星術から削除するのは間違っている。
(逆のことも言うと、社会においてまだメジャーとなっていない小惑星を、発見されるたびすぐに加えて占うことも間違っている)

さらに占星術が人間の社会に与えてきた影響は一般の方が想像するよりも大きい。
特に冥王星の発見が欧米に与えたインパクトは絶大なものだった。
近代欧米の歴史を読み解くとき、背景に寄り添う冥王星を無視するのは難しい。

このように冥王星は天文学だけではなく歴史にも関わるから、一分野の先生方の考えだけで情報そのものを消し去るのはどうかと思う。

プラネタリウム等の学習施設では、
「かつて太陽系の惑星に冥王星が加えられていました」
程度の解説があってしかるべきでは?

※「影響力」: この記事では占星術における惑星の重要さを「影響力」と書いているが、これは便宜上。
実際は天体の動きが人や社会へ影響を与えているわけではない。天体は時間軸・空間軸を表す座標と考えられ、座標に合わせて社会のほうが動いている。つまり、天体は「後」に作用する力ではなく、「前」に存在するスケジュール枠とイメージしたほうが正しい。