三国志、歴史|隆中譚

    謎 『後出師表』は誰が書いたのか?

    まずは(今の)私自身についての雑談から。→前置き飛ばす

    先日、占い館のほうで
    「あなたの文章は乱暴で不快だ!」
    という悪口メールをいただいて心の底から驚いてしまいました。

    何故なら、私は長年これとは全く逆のご叱責ばかり浴びてきたからです。

    子供の頃から不思議と文章だけは褒められてきた私でした。
    しかしインターネットでは、「大人から褒められるような文」は堅苦しく浮いてしまいます。

    サイト運営していくなかで、私はこの文について数々のクレームをいただいてきました。
    クレーム者 曰く、
    「あなたの文は重箱の隅を突くように四角四面で、不快だ」
    「美文過ぎて気持ち悪い。かっこつけんな」
    「綺麗な言葉ばかり並べやがって、心が貧しいからだ」
    等々。
     
    言い訳すると、別に美文を目指してかっこつけて整えていたわけではないのです。
    もともと現実において、くだけた会話が苦手な人間なので、頭の中の言葉を文章にすると自然とこうなってしまうというのが真相です。
    少し前に流行ったような「絵文字」を駆使した、親しみやすいブログ文を書くスキルもありません。

    出来ないのに無理をしてそういう絵文字を駆使したブログを書いても気持ち悪いでしょう。
    だから何を言われようとも自分なりの素直な文を書いてきたのですが。

    さすがに最近はクレームを意識して、くだけた文を書くように努力していたところはあります。

    特に占い館のほうでは、ややこしい内容なので分かりやすさを重視して会話文に近い文を心がけていました。
    また刺激的な意見を主張するため、多少強い表現となっていたところはあります。
    結果、
    「乱暴な文章の人!」
    などと言われるようになってしまいました。

    このように同じ人間なのに、時期や立場によってまるで別人が書いたような文章となってしまうことがあります。
    だから筆跡鑑定のように「文章鑑定」で本人確認するというのは、難しいのだと思います。

    ……前置きが長くなりました。
    以下から本題。

    後出師表は誰が書いた?議論


    三国時代、諸葛亮に関する謎は数多くありますが、何かと関心を持たれることが多いのは
    『後出師表』は誰が書いたのか?
    というテーマではないでしょうか。

    【『後出師表』現代日本語訳リンク】
    大変丁寧な訳文、http://blogs.yahoo.co.jp/syou_gensai/65592906.html様(サイト消失のためアーカイブ)

    『前出師表』については、本人が書いたものであることに異論はないようです。
    近い時代の人々が『前出師表』を話題にしていた記録が残っていますし、多くの学者が真正であるとしているので、まあ間違いないのでしょう。

    いっぽう、『後出師表』は誰か他人が書いたものだという説のほうが有力です。
    理由は、『前出師表』に比べて文章の格が劣るため、だそうです。

    “『前出師表』は格調高い名文だ。それに比べて『後出師表』は文体が圧倒で劣る。諸葛亮が書いた文のわけがない”
    と言うのですが、さあ、どうでしょう?

    あまり論理的な主張とは思えませんね。

    上に書いた現在の私自身の例のように、人間は時期によって文体が変わることがあります。
    また、あえて意識して文体を変えて書くことも可能です。
    いったい読者が感覚だけで誰が書いた文かどうか、当てることは可能なのでしょうか?
     
    反対意見の人たちはまさにこの点を指摘しています。

    掲示板の意見(要約):
    『後出師表』はネガティブ過ぎるから本人が書いたものではないと言われているけど、自分は『前出師表』も十分ネガティブだと思う。
    まあ色々な意見があります。
    2022/7/6追記 始め私もこの意見に同意していましたが、よく考えれば「ネガティブ」という用語の使い方が間違っていますね(そもそも日本人はこの英語を正しく使っていませんが、カタカナ日本語としても違うと思う)。「メランコリック」が正しかったかな。

    この議論は、何か物的な証拠が出て来ない限り終わらないでしょう。

    参考。AIテキスト診断での分析


    物証ではありませんが、参考になりそうな科学的な話を。

    かつてIBMが「AIでテキスト文から性格診断する」というサービスを開発、ネット上で公開していました。
    同一人物の文を入れても必ず同じ結果が出るとは限らなかったのですが、ある程度の共通傾向は読み取ることができました。
    思い込みに引きずられたり、文章の表面的な言葉に左右されがちな人間の感覚よりも、客観的な文章鑑定ができる可能性はあったのではないかと思います。
    (2020年末にサービス終了)

    そのAI診断を使って分析したところ、確かに諸葛亮の書いた文であると考えられる
    『前出師表』 『正議』 『戒子書』
    には以下の共通する結果が出ることが分かりました。
    ・知的好奇心が高い(哲学性、思考の数値が高い)
    ・21世紀的な意味でのリーダーシップがある(率直に発言してその場をリードする、集団を統率する)
    ・自己信頼が高い(自信がある)
    ・我が道を行く(オリジナリティ、他者の意見に流されない)

    …他、興奮性や刺激を求める性質の数値はとても低いのが特徴

    ところが『後出師表』を入力した場合は次のような結果に。
    興奮しやすいタイプです.

    自己主張が強いタイプです: 遠慮なく発言し、その場をリードする傾向があります。また、集団を統率できます. 哲学的なタイプです: 新しいアイディアに興味をそそられ、進んで受け入れ、探求することを好みます. また、圧力を受けても冷静なタイプです: 冷静で、予期しない出来事にも効果的に対処します.

    発見につながる体験を好みます.

    成功することと生活を楽しむことの両方にあまりこだわりません. 自分の才能を誇示することにあまり拘らず意思決定します. また単なる個人の楽しみよりも大きな目標を伴う行動を優先します.

    ということで、(詳細なグラフ数値も読むと)かなり違う傾向が読み取れました。
    あくまでもこの現代技術による分析では、やはり文章そのものは別人が書いた可能性が高まります。

    ただし「死而後已」などは諸葛亮の日常的な口癖だったと思います。
    ということは身近にいた者が書いたのです。
    では、誰が書いた文なのか。
    「興奮しやすいタイプ」に思わず笑ってしまいました。たぶんその通りの性格の部下でしょう。

    【テキストAI診断の詳細はこちら別館にて掲載しています】
    【別館】諸葛亮の性格をテキスト分析プログラムで診断した結果
    big5.gif



    異次元の話


    AI診断でほとんど答えが出てしまいましたが。

    以下から私個人が思うことを例の「妄想」を絡めて考えてみます。

    (記事を分けます)

    >>続き 『謎 『後出師表』は誰が書いたのか? (2) 』
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