調べていて、個人的にこちらの宣伝文句がツボに入った。
六壬神課は、奇門遁甲の鑑定方法の一つ。
奇門遁甲は最強の方位法と言われているものです。
三国志に登場する、諸葛亮孔明が使ったことで有名です。
諸葛亮孔明は、百戦百勝したという伝説の軍師。
公平な政治を行い国を豊かにしたということで、中国では神様として武候祠で崇められています。
https://ameblo.jp/fairies-lohastime/entry-12200304765.html
>諸葛亮孔明は、百戦百勝したという伝説の軍師
笑……
その人が、戦場でいつ「百戦百勝」したのか教えて欲しいな。
こういう言葉に絡む自分の態度は、まるでアンチ孔明のようだと最近思う。
(ファンの方、すみません。彼もプロであるため総合的な戦争で「敗北」したことはないと言っておきます。ただ一つ一つの戦場で「百戦百勝」するような器用なタイプではなかった)
★別館リンク。こちらが上級ファンの史実観察:諸葛亮の軍事能力ってどうなの? 知恵袋民たちの意見ログ
上のブログ主様をバカにするつもりは毛頭ないのだけど気になったためつい引用してしまった。
たぶんブログ主様はその人物名についてよく知らず、テキストに書かれている通りの文章をコピーして宣伝に使っているだけなのだろう。
それにしても自分が宣伝利用している人物について、一度もネット検索すらしたことがないのかな? と不思議になる。
ところで私は孔明が『奇門遁甲』で広告塔に使われていることは以前から知っていたが、これは現実であり得ないこと。
【理由】
・物理的にそんな暇はない。参考:→多忙な戦略家は、占いを使う余地なし
・占いを戦術に用いてはならないのは軍事の基本であるし、理論上もそう。特に奇門遁甲など、方位の吉凶に拘束される占いを用いると戦場で無駄な動きが多くなるうえ、敵に動きを読まれやすい。リスクしかない。(そもそも占いに左右されて不当な方向へ行軍させたら、兵士たちの反感を買い暴動が起きるだろう)
・奇門遁甲はまだこの時代に確立していない。
『六壬神課』はよく知らなかったが、調べてみたらもっとあり得ない。
六壬神課では月将とよぶ太陽の黄道上の位置の指標と時刻の十二支から、天地盤と呼ぶ天文についての情報を取り出し、これと干支術を組み合わせて占う。月将は西洋占星術のサン・サインと1対1の関係があり、天地盤はサインとハウスだけから構成されるホロスコープに等しい。天地盤を作成するときに式盤と呼ばれる簡易な器具を使用することがある。どうやら西洋占星術の影響を強く受けている占い。
ウィキペディア より
「2600年前に中国で成立した」と書かれているのだが、それは少々疑問。
『六壬』や『奇門遁甲』のベースとなる干支占いは確かにあった。しかし西洋占星術のホロスコープとのミックスは、西洋との交流が盛んになった隋代か唐代以降だろう。
でも、それとは関係なく面白そうなのでこの占いを調べてみる。
『六壬神課』は朴占といって、易などと同じようにその時の運勢を占うものであるらしい。ふうん。
西洋語で言えば、「オラクル」系か。ホロスコープを用いてオラクル(神託)を得るということなので、つまりホラリー占星術に近い技法。
推命(ネイタルホロスコープのようなもの。人生全般の性格・運勢を占う)としての使い方もあるらしい。
インターネット上にこんな無料サイトもあった。
『陰陽師 安倍晴明の秘術!六壬神課』 https://on-myo.com/
こちらは諸葛孔明ではなくて、安倍晴明が看板となっている。笑
きちんとマーケティング調査後、有利なほうを選択されているなと妙なところに感心。
試しに筆者を占ってみた。
結果:
【先頭に立つ自由の戦士】
この課式を持って生まれたよしさんは、かなりはっきりした個人主義者で、良くも悪くもとても個性的です。常に我が道を行くタイプで、縛られるのは苦手です。とにかく他人と同じことがイヤ、というへそ曲がりもいます。型にはまりたくないので、校則が厳しい学校や、年功序列を重んじる職場などに入ると、反逆児のようなキャラクターになるかもしれません。まんべんなく水準以上の能力を持っていて、理数系や技術系に強い人の割合が高いようです。人の好き嫌いもはっきりしているので、友だちは限定され、周囲から浮き上がることもしばしばです。楽天的な性質もあって、それはあまり気にしないとしても、自分が人に誤解されているという不満は常に持っているようです。仕事と割り切れば、対人サービス業務もきちんとできる柔軟性を備えていて、営業や接客をソツなくこなしたりしますが、アルバイトならともかく、長続きはしないでしょう。
長所 :頭がいい・独創的・楽天家・マイペース・行動力旺盛・責任感が強い
短所 :自分勝手・ルールを守らない・協調性がない・反抗的・冷たい・軽い
――たぶん、西洋占星術で月を読んでいるのだろうと推測してみた。
まあまあ妥当だけど、ほぼ水瓶座の表層しか読んでいないような結果。
(悪口しか書いていない、笑)
それとも東洋系で【壬】をメインに読んでいるのだろうか? どちらも解釈がよく似ているので分からないな。
★壬解釈と西洋占星術について、こちら参照… 『変人天才認定「暗号異常干支」、西洋占星術ホロスコープとの共通項』
あとこれは非常に当たっていて唸った、解釈文がうまい。
これのほうが東洋系【壬】かな。
隠れた性格
よしさんは頭がよくて行動力があり、責任感もあるので、学校でも会社でも一目置かれる存在です。したたかな計算や配慮をしているように見えて、人との意志の疎通を軽視するため、けっこうトラブルも多くなります。わがままな印象を持たれがちですが、自分の自由を主張するのと同様に、相手の自由も尊重しています。自分なりの理想的な人間関係を模索しているのかもしれません。ですから言動は誠実で、友情を重んじます。ただし、細やかな配慮に欠け、対人関係の評価はもうひとつです。
>したたかな計算や配慮をしているように見えて、人との意志の疎通を軽視するため、けっこうトラブルも多くなります。
その通り……。痛い。
現実ではトラブルにまではならないが、率直過ぎるから相手の内心は煮えくり返っているかもしれない。
(現上司との話はカット)
このサイトだけではよく分からないものの、東西占いの良いところをミックスして当たりやすくなっていると思った。
あくまでもオラクルとして使うべきものであるらしいので、推命系としては西洋占星術には当然及ばない。四柱推命にも及ばない気がする。
しかし「東と西」、さらに「天と地」のどちらも読むという平等なコンセプトは個人的に好きだな。
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