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サッカーW杯 他国の見事な戦略 VS 戦略と道義なき日本

W杯のことを書いてすみません、これで最後。

タレントのウェンツが、前回のポーランド戦を親友と一緒に見ていて大ゲンカしたという。
敗けているのにパスを回し始めるという、日本代表の前代未聞の行為を目の当りにしたウェンツの友人は、「ふざけんな! こんな試合は見たくない!」と叫びチャンネルを変えた。そして、ウェンツ曰く「あろうことか」裏で試合をしていたセネガルを応援し始めたらしい。笑
(※セネガルが点を入れれば日本が予選敗退するという状況)
あくまでも日本ファンのウェンツは激怒し、親友に「帰れ!」と言って追い出したらしいが……私はその友人に同意。
私もあの時、密かにセネガルを応援してしまったな。

国家への所属意識と道義を比べたら、当然に道義が勝つ。
何故なら我々はどこかの集団の一員である前に、人間なんだよ。

ウェンツの友人は素晴らしく道義心のある男だと思った。
たぶん日本人でも50%はウェンツの友人のような道義心のある人たちなのだと思う。
おそらくあの日、サッカーを見ていた人のうち50%は代表の行いに怒っていたはずだ。
でもここ数日で彼らの声は消されてしまった。メディアでは一切取り上げられず、SNS上では集団の暴力で叩き潰された。
この国の恐ろしさを心底から感じた数日だった。
日露戦争~太平洋戦争時の日本はこんな感じだったのだろうと体感した。


こんなことを書くときっと炎上するのだろうが、今朝の試合も、私は密かにベルギーを応援してしまった。
何故なら今のまま日本が勝利したら、
「やっぱポーランド戦でズルして良かった。自分たちは正しい。勝てば何でもいいということだ」
と勘違いした日本国民が昔のように調子に乗り、現実の戦争にも突っ走りかねないと感じたので。

ベルギーのおかげで日本人に冷や水を浴びせることができた。感謝したい。
それに、ベルギーは完璧な戦略だった。惚れ惚れした。技術も戦略も素晴らしい。心から称える。

まず前半。ベルギーはあえて力を抑えているように見えた。
先に得点すると気を抜いて防御力を弱める日本のパターンをよく分析していたのだろう、日本に先制点を与える。
読み通り、二点を獲得した日本の防御は甘くなる。
日本の陣形が崩れ始めた後半、ベルギーは怒涛の巻き返しを始めた。
冷静に計算し尽くした時間配分で着実な得点を重ねる。
ラスト、反撃が絶対不可能な後半終了時間ぎりぎりで逆転ゴール!
……鮮やかな戦略的勝利。痺れたな。
“肉を斬らせて骨を断つ”とはこのことを言うのだ。
これも圧倒の技術力あればこそ。
技術がなければ「ギャンブル」になってしまうところ、監督は力の差を読み抜いてこのシナリオを立てたのだと思われる。つまりこれが「最も確実な」王道だったわけだ。見習うべき戦い方。


いっぽうの日本にはやはり、戦略がなかったことが判明。

ベルギー戦敗北の後の西野監督のインタビュー回答は幻滅するものだった。
「二点獲得後、どのような戦略をお持ちでしたか」
とインタビュアーは尋ねているのに西野氏は答えられず、
「何がいけなかったのか分からない」
と呟くのみだった。

インタビュアーが暗に言いたかったのは、二点獲得した後こそ守備に徹するべきだったのではないか? ということ。
前回と違って、今回こそ「守りに徹する」ことが正当な戦略となったはずなのにそれを選ばなかったのは何故なのか、という意味の質問だ。

ところが西野氏の頭には守備をかためるという発想が浮かんでいなかったようで。
前回も今回も、やはり
「行き当たりばったり」
であったことを告白してしまう。

選手たちからも「守備をかためるべきだった」という答えは聞けず。
ピッチを駆け回る選手たちには何も見えなかったのは仕方ないのかもしれない。指示ができるのは引きで見ている監督だけ。やはり気の毒なのは選手たちだと思った。
(前回のポーランド戦では、攻撃を指示していたのにうまく動いてもらえなかったと言う監督に同情したが)

唯一、前回と今回を含め光っていたのは長友選手だったと感じる。孤軍奮闘で必死に攻撃及び防御をしていたよな。
だからこそ「やり切った」と言えたのでは。


その後に不愉快だったニュース、
『敗戦直後、日本代表がロッカーに残したメッセージに世界が感動(ワールドカップ)』
写真で見る限り、ロッカールームはきれいに掃除され、美しい状態に保たれている。さらに、入り口側の棚の上にはロシア語で「スパシーバ(ありがとう)」のメッセージが書かれた紙も残されていた。

プリシラ氏は「サポーターもスタジアムでゴミ拾いをした。すべてのチームにとって模範となります!」などのコメントとともに投稿。

このニュースについて、案の定
「日本の誇りここにあり!」とか
「我々は和を重んじ、礼をわきまえる日本人」
と絶賛コメントを書き込んでいる人たちがいる。

ゴミ拾いに掃除、礼儀正しいことは素晴らしい。私も認める。
でもそんな表面的なことの前に、もっと根本的な道義を守って欲しかった。人としての。

日本人は見かけの礼儀を整えることは得意だ。
しかし心からの道義、道徳心を理解していない人たちが50%いる。
理解していないどころか積極的に人としての道徳を踏みにじって世界中からひんしゅくを買っているのに「誇りを持つ」などと言う。
何が正しくて何が悪いかも分からないとは。
掃除などをする前に、まず「人の道」を学んで欲しい。

(掃除などの礼儀は、人の道を守った後に続けていくべきだと思う)


それから本日、メディアのW杯「まとめ」では、ポーランド戦でのパス回しが放送されず「なかったこと」にされていた。恐ろしい。
日本のサポーターたちも既に忘れてしまったみたいだ。

でも外国人の記憶にはしっかり刻まれただろう。
今後、海外へ行く日本人は「ああ、あの時のポーランド戦で汚いことした日本人か」と思われる。
中国が訴える日本陸軍の虐殺行為も、「ああ。ポーランド戦でああいうことをする日本人だから、本当にやったんでしょ?」という目で見られてしまう。

たかがサッカー。
されど、これほど全世界に発信力のある広告宣伝はない。
今回の行いで日本代表は「日本」という国の悪いイメージを世界中にばらまいてしまった。サッカーなど見ない人まで巻き添えにして。

一大会でのベスト16という僅かな地位を得るために、日本はどれだけ大きな損失を被ったことか。
目先の小さな利益に飛びついて全てを失う、の典型。
ハイリスク・マイナスリターンの行いだったね。


/選手には「お疲れ様」と思う。
全人生を懸けて力を注いで戦ったW杯、それだけに半端な戦略に翻弄されたことは悔しいだろうと想像でき、身につまされる。
自分たちの悔しい想いを今後の戦いや後輩育成にぶつけ、日本の「道徳」も変えて欲しい。

一部敬称略
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